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平壌市内で自動車部品の窃盗が横行 中国から部品入らず闇市場で高値取引

北朝鮮では深刻な自動車部品不足に陥っているという

北朝鮮では深刻な自動車部品不足に陥っているという

 北朝鮮国内で使われる自動車のほとんどは中国製といわれるが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、中国との貿易は2年以上、停止している状態のため、北朝鮮では深刻な自動車部品不足に陥っている。その結果、国内では自動車部品窃盗団が暗躍しており、大きな問題になっている。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じている。

 平壌市内では昼間でも自動車の運転手が食事をして戻ってくると、車が消えていることがよくあるという。その間、わずかに30分ほどで、ようやく探してみつけると、車の外枠だけしか残っていないこともあるようだ。

 自動車部品の闇市場ではエンジン部分は車1台が買えるほどの値段で取引されており、他の主要部品も高値で取引されている。

 新しい部品が手に入らないことが分かっているため、ブローカーが値を吊り上げても、買い手はすぐに見つかるという。つねに車の部品は貴重で、いつでも売ってお金にすることができるという状況にある。

 路上などに車を停めていると盗まれるのは分かっているので、運転手や車の所有者は車内に寝泊まりして守ることもある。朝鮮労働党や政府の幹部の専用車の場合、車庫に駐車したうえに、運転手が番をしているのだが、それでもわずかなスキに盗まれることもあるという。

 市内の情報筋はRFAに対して「新型コロナウイルスの大流行で、食べる物も着る物も足りないので、市内は泥棒だらけだ。それにもかかわらず、朝鮮労働党は人民の苦しみを解決する気がなく、市民を集めては、『主体(チュチェ)思想で武装して経済難を克服せよ』と発破をかけるだけだ。まるで解決になっていない」と不満を口にしている。

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