不振が続くエンジェルスにあって、投打で大車輪の活躍を見せる大谷翔平への注目度はますます高まるばかりだ。月曜日のレギュラーコメンテーターを務める朝の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』で大谷翔平の活躍を熱く伝え続ける俳優・石原良純氏が、本場アメリカで次々に記録を塗り替える“ショータイム”の痛快さについて語る。
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コロナ禍や戦争、不景気などの中で大谷翔平のニュースというのはもう、夢であり、希望でもあります。特に去年はホームランをバンバン打っていたから、「大谷は打ったのか、打たなかったのか」と、中継を観られない時もスマホでチェックするのがとても楽しみでした。
今年はあまりホームランを打てていないけど、それでも1週間単位で大谷は必ず何かをやってくれる。ピッチングにバッティング、走塁。連敗ストッパーだったり、1試合で2本のホームランを打ったり。最近、これだけ世の中を沸かせてくれる人はなかなかいないんじゃないかな。
僕も昔は野球が好きでした。試合が始まる時間にテレビをつけると野球場の景色が広がって、「おお、やってる、やってる!」というドキドキ感がかつてはあったじゃないですか。ところが今は、大谷一人だけでワクワクする。かつて味わっていたドキドキ感を、大谷1人で与えてくれるんです。僕はV9の巨人全盛時代に育ったオールド野球ファンだけど、遠のいていた野球観戦に久しぶりに戻してくれたんですね。
僕は、「ベーブ・ルース以来」という話題はあまり意味がない気がしています。彼のプレースタイルというのは、メジャーとか、ベースボールとか、そういうごちゃごちゃした垣根を飛び越えている。だって、野球が好きな人間だったら、誰もが憧れる姿ですよ。
味方が点を取らないから自分でタイムリーを打って勝ち投手になるなんて、そんなのは今や高校野球にもありません。それを世界一の舞台で体現してしまっている。しかも、やたらと足が早いからヘッドスライディングまでしちゃって、もうやっていることがめちゃくちゃで、その凄さは見ていて笑っちゃうくらい(笑)。なんで、こんなことしちゃうのって。
野茂英雄もメジャーで凄かったと思うんです。日本人で本格的に活躍した第一号だから。でも大谷は、野茂と松井秀喜を超えている。一人で両方を超えちゃって、しかも大リーガーの誰もやっていないことをやってのける痛快さ。エンジェルスそのものはアメリカではマイナーな球団かもしれないけど、もう誰もが一目置かざるを得ない存在になっていますからね。どこかまだ、「これは本当のことなの?」と、半信半疑で見ているんじゃないですか。だって、おかしいんだもん、やっていることが(笑)。