新型コロナの第7波到来に揺れる病院内で、患者に向き合う名医たちはどんな薬をのんで奮闘しているのか。ウイルスが蔓延するいま、健康な体で生き抜くために常備しておくべき“相棒”を症状別に実名調査。「漢方薬」について2人の医師が指南する。
【今回、教えてくれた名医】
白畑敦さん(しらはた胃腸肛門クリニック横浜 院長)「高額すぎる薬やサプリメントには要注意」
近藤千種さん(ちくさ病院・内科医)「市販薬は自身の体質に合うかどうかも判断基準」
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西洋医学の第一線で活躍する名医たちだが、意外なことに自身の薬箱には漢方薬を常備している。
「風邪をひいたときは漢方一択。総合感冒薬は咳や鼻水などさまざまな症状を抑える薬が入り混じっていて、体に適さない成分も入っているため、のみません。ひき始めで発熱や悪寒があるときは『葛根湯』、体の節々が痛くて、発汗が多いなどインフルエンザのような症状があるときは『麻黄湯』と使い分けています」(近藤さん)
白畑さんが常備しているのは『補中益気湯』だ。
「オウギ、甘草など疲れを癒す生薬が入っており、周囲の医師や看護師がこぞってのんでいます。病院のスタッフルームに置いていると話す同業者もいるほどです。私も疲労感のあるときに栄養ドリンク感覚でのんでいます」(白畑さん)