スポーツ

羽生結弦がYouTubeチャンネル開設 動画は自身で編集、モチベーション高める目的か

羽生ファンは魅力をその“神秘性”と語ることも(写真/AFP=時事)

動画の編集も行うというユヅ(写真は北京五輪時/AFP=時事)

 7月19日、プロ転向を表明した羽生結弦(27才)。8月7日にYouTubeチャンネル「HANYU YUZURU」を開設すると、チャンネル登録者数は瞬く間に65万人ほど(8月16日現在)に達した。8月10日には練習風景を2時間にわたって生配信した。

 羽生はこれまでSNSアカウントを持っておらず、試合やアイスショー以外での姿はベールに包まれていたが、なぜ羽生はYouTubeを始めるに至ったのか。

「このチャンネルでは主に自分のスケートを配信していきたいなと思います。日常とかそういう動画を作る予定はなくて、これから自分のスケートに触れていただける機会を少しでも多くつくりたい」

 動画の方針について、羽生はこう語っている。10日は、リンクに上がる前のウオーミングアップから中継を開始。1時間にも及ぶ入念さで、表情も競技会さながらの真剣さだった。羽生いわく「フィギュアスケートはすごく華やかなイメージがあると思うが、そのなかにこんな泥臭い、本当に必死でもがいて練習してる姿があるんだなっていうのを見てほしい」という意図があったという。

 彼なら有料コンテンツでも多くの視聴者を得られるのは確実だが、動画はYouTubeで、無料公開された。

「使用楽曲には版権料がかかるため、コストパフォーマンスを考えたら、むしろ有料で当然なくらい。でも、本人は『より多くの人に届くように』『フィギュアスケートに興味を持っていなかった人にも見てほしい』と、あくまでも無料にこだわりました」(フィギュアスケート関係者)

 さらに驚かされるのは、動画編集を含む作業を羽生自身が担っているところだ。

「睡眠時間を削って試行錯誤しながら作っているようです。本人は『素人っぽい』と笑っていましたが、なかなかできることではない」(スポーツ紙記者)

 羽生は並々ならぬ覚悟でYouTubeに臨んだという。小学2年生から高校1年生まで羽生を指導した恩師・都築章一郎さんは「羽生がYouTubeを始めたのは、モチベーションを保つためではないか」と話す。

「彼は現役時代と同じか、それ以上に高いモチベーションで、フィギュアスケートをさらに究めたいのでしょう。そういう意味で、アイスリンク仙台にこだわり続けたことも納得ができます。仙台だったら、万全の体制で納得のいく練習ができて、多くのかたに『新たな羽生結弦』を見せることができるという確信を持っているのだと思います」(都築さん)

 羽生はYouTube生中継の終了後、集まったメディアの個別取材に答えている。その数、25媒体。

「各媒体で似たような質問もあるのですが、羽生さんは真摯に丁寧に答えていました。多くが今後に関する質問でしたが、“自分がやることは全部がフィギュアスケートに結びつく”や“フィギュアスケートに生きがいを感じている”と、スケート愛を前面に出して答えていた。

 プロ転向というと、“アイスショーでお金を稼ぐ”という印象を持たれる人もいるかもしれませんが、羽生さんの場合、“人生を懸けてスケートを究める”という思いなのかもしれませんね」(前出・スポーツ紙記者)

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン