女優でありながらチャンネル登録者数160万人を誇る人気YouTuberの仲里依紗(32才)が、8月上旬から仕事で米国のロサンゼルスに渡米した。夏休み中の8才の長男も連れて、18日間の滞在となった。早速、現地のサンタモニカ・ベニスビーチで撮った写真を、公式インスタグラムで公開。すると、その投稿にコメントが860件以上も殺到する、プチバズりが起きた。
原因は、タンクトップで上半身の大部分の肌を露出した写真。その腕や胸元、背中には合計20種類以上ものタトゥーが刻まれていたからだ。
衝撃的なカットだが、実はこれは、「inkbox」という2週間ほどで消えるオーガニックタトゥー。全国のドン・キホーテの化粧品コーナーやECサイトで販売されていて、若者に人気のおしゃれアイテムだ。
仲はインスタグラムに《inkboxにハマりまくり全身タトゥーだらけになり、LAでもAmazon頼みまくり上げ、車の乗りまくり、ハイウェイもスイスイで、ウーバーいーつだって余裕だし、英語なんかまじ喋れないけどノリで会話できてるし、なんてったって現地民より派手で目立ってるんですから》というメッセージを書き込むなど、ハイテンションっぷりが伝わってくる。ファンからは「最高にかわいい♡ 私も同じの買った」などと賞賛のコメントが相次いだ。
ある芸能関係者は「首筋には♡のスタンプでuを消した『F♡ck』のタトゥーも公開。もちろんあの“放送禁止用語”でしょうが、自主規制したのでしょう(笑い)。右腕には日本語で『恐れない』との文字も入れていて、仲さんのユーモアさが伝わってきます」と話した。
それにしても、この投稿の反響の大きさこそが、日本のタトゥー事情を物語っているといえる。
欧米では、以前からファッションの一部として広く認知されている。古くはサッカーの元イングランド代表デビット・ベッカム(47才)から、現在のナンバーワンプレイヤー、アルゼンチン代表リオネル・メッシ(35才)まで、世界中の子供たちから憧れられる超一流スポーツ選手でも、大勢がタトゥーを入れている。世界的ミュージシャンのジャスティン・ビーバー、エド・シーラン、そして韓国のアイドルグループBTSでもタトゥーが入っているメンバーはいる。
しかし、「日本では『刺青』とされて、イメージは全く良くない。日本でも若者たちに広まりつつあるが、欧米のそれとは比が違います。いまだに『温泉や銭湯への入場禁止』や『生命保険に入りにくい』などの制約があちこちにあるからです」と、先の芸能関係者は続ける。
当然、そんな風潮の日本では、タトゥーを入れた芸能人が一般企業のCMキャラクターを任されることなども難しく、タトゥーを入れることのデメリットは小さくない。
象徴する事件も、2020年大みそかに起きた。ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者決定戦に出場した井岡一翔(33才)は、左腕のタトゥーが隠れていない状態でリングに上がり、テレビ視聴者から批判が殺到。日本ボクシングコミッション(JBC)からは、ルール違反で厳重注意処分を下された。
あるスポーツ紙記者は「JBCルール第95条2号に『入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者は試合に出場できない』とあるので妥当な裁定でしたが、いわゆる暴力団員らの入れ墨と一般人のタトゥーでは意味合いが違う。ジェンダーフリーなど多様な価値観を認めることが推奨される現代では、こちらもルールの改善が行われてもおかしくないのかもしれません」と話した。