男女ともに「身だしなみの一つ」として定着しつつある脱毛。都市部の繁華街などでは「脱毛サロン」の看板を見かける機会も増えたが、実際のところ、全国の普及具合はどの程度なのか。
アデランスが7月に公表した『脱毛に関する全国意識調査』の結果が興味深い。同社は20〜60代の男女、47都道府県の各104人(計4888人)を対象にインターネット調査を実施。その結果、サロンやクリニック、自宅でのセルフケアを含めて「脱毛経験あり」と回答したのは女性54.2%、男性14.2%だった。年齢別の経験率は20代が51.5%、30代が48.8%と高く、年齢が上がるにつれて経験率が下がることから、同社は〈若年層ほど脱毛が定着している〉と見ている。
さらに同社は都道府県別に脱毛経験率の高さをランキング形式にまとめ、上位5県と下位5県を発表している。その結果、脱毛経験率の最も高い県は長野県と熊本県で、同率44.2%だった。続く同率3位は愛知県と香川県(いずれも43.3%)、同率5位は福島県と長崎県(同41.3%)という顔ぶれ。
一方、脱毛経験率が最も低い県は和歌山県で22.1%。2番目に少なかったのは宮城県と山口県が同率で25.0%、4番目、5番目に少なかった県はそれぞれ埼玉(26.9%)、青森(27.9%)という結果になっている。
上位に大都市部を抱える都道府県が少ないことが意外に思えるが、どんな背景があるのか。調査を実施したアデランスに見解を聞いたところ、以下のような回答だった。
「調査設計時の当社の想定ですと、サロンやエステでのケアは、もう少し都市部の都道府県のほうが経験率が高くなるのではないか、と考えておりました。ただ実際に調査をしてみると、そういった傾向はあまり見られなかったので、脱毛ケアの意識は都市部・地方限らず、高まっているのだと感じます。
なお、今回は調査自体が各県104名程度の調査だったこともあり、もう少し大規模な調査を実施すれば傾向が見えたかもしれません。今回の調査で得られたヒントも参考にしながら、機会があればより深堀りした調査も検討していきたいと考えています」(アデランスグループCSR広報室)