中国・北京のある父親が、小学生の息子の趣味のウルトラマンのトレーディングカード(トレカ)収集のために200万元(約4000万円)をつぎ込んだことをインターネット上で公表し話題になっている。父親が「ウルトラマンのトレカは種類がたくさんあり過ぎて、まだ全部買い集めていないんだよね」などとぼやいたところ、「そんなものに大金を使って、息子のためになっていない」「お金をどぶに捨てているようなものだ」と批判が殺到し炎上しているという。中国紙「経済観察報」が報じた。
中国ではウルトラマンは「奥特曼(アゥツゥマン)」と呼ばれており、これで商品登録もされている。元祖である日本のウルトラマンシリーズが大ヒットしたことから、近年、中国ではウルトラマンに似せたキャラクターを勝手に「奥特曼」として映画などを制作している。製作元の円谷プロも抗議しているが、中国では奥特曼が独り歩きしており、国際問題にもなっている。
それほどウルトラマンが中国の青少年の心をとらえているともいえ、いま中国ではウルトラマンのトレカが大流行している。
ウルトラマントレカと一口いっても、カードはウルトラマン、怪獣、隊員、隊員の装備など23カテゴリーに分かれており、それぞれ日々新たなトレカが発売されていることや、ガチャ方式で売られているため、何が出てくるか分からないというわくわく感もあり、とりわけ小学生の間で爆発的な人気になっているという。
このため、親が子供のためにトレカを集めているうちに、自分自身も夢中になるケースもあるという。
冒頭の北京の父親のように、200万元も使うのはさすがに顰蹙を買っているようだが、ブームの過熱はまだ続きそうだ。