今年11月に始まる襲名披露興行で、市川海老蔵(44才)は「十三代目市川團十郎白猿」を、長男・勸玄くん(9才)は「八代目市川新之助」を襲名する。歌舞伎界にとって節目であると同時に、海老蔵一家の将来にとっても襲名は大きなターニングポイント。そんな中、海老蔵の長女・麗禾ちゃん(市川ぼたん、11才)が、自身の将来について語ったインタビューが話題だ。
「本当にすごく努力しないとなれない職業だと思う。これから自分がいろいろな経験をして、信念が強くなったら挑戦してみたい」
そう話し、「アナウンサー」という職業への憧れを明かしたのだ。言わずもがな、アナウンサーは母・麻央さん(享年34)を輝かせた仕事だ。芸能関係者が話す。
「父親のストイックな稽古を見ているだけあり、夢を実現するため、早くも麗禾ちゃんはナレーションやニュース読みの練習をしているそうです。海老蔵さんは、“麗禾がアナウンサーを目指したいならそれもいい”と応援している」
歌舞伎の家に生まれた女子は“宿命”を背負う。すなわち、女人禁制であるため、どれだけ歌舞伎が好きで芸を磨いたところで、舞台に立てるのは子役の時期に限られる。実際、寺島しのぶ(49才)は、幼少の頃から父親であり人間国宝の尾上菊五郎(79才)と同じ舞台に立つことが夢だったが、成長するにつれ「女性である限り無理」という現実に苦しんだ。また、海老蔵の妹で、現在は日本舞踊家として活躍する市川翠扇(43才)も苦悩した。
「成田屋宗家の長女である翠扇さんは、名門に生まれたからこそ、自分の進路を決めかねて苦しんだ。自分は歌舞伎俳優にはなれないということは幼い頃からわかっていた。
そのため幼少から続けていた舞踊や長唄などの稽古に身が入らない時期が続き、父である故・十二代目團十郎さんから舞台の打診を受けたときには『嫌だ』と言って家出したこともあったそうです。迷った末に日本舞踊家の道を進むことを決めたのは、伝統芸能の世界ではだいぶ遅い、大学3年生のときでした」(歌舞伎関係者)