昨夏、熱い闘いを広げた東京2020パラリンピック。それから1年、スペシャルサポーターとして応援を続けているのが「新しい地図」の3人だ。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが3人の活動について綴る。
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24日、東京・有明アリーナで行われたのは『「東京2020パラリンピック」1周年記念イベント』。小池百合子東京都知事、アンドリュー・パーソンズ国際パラリンピック委員会(IPC)会長と共に同席したのは「新しい地図」の稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾だった。
イベントでは、記念セレモニーや、車いすバスケットのエキシビジョンマッチが実施され、エンディングでは稲垣、草なぎ、香取が、パラスポーツ応援チャリティソングとして歌い続けている『雨あがりのステップ』を披露した。
前日の23日、日本財団ビル内で行われたのは「香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト」寄付贈呈式だった。
同プロジェクトが実施されたのは2021年9月。「東京2020パラリンピック」が閉幕し、その大成功と、感動が覚めやらぬタイミングだ。このとき香取が抱いた「パラスポーツに関わる皆様への感謝を形にしたい」「この感動を今年で終わらせたくない」「これは終わりではなく始まり」という強い想いを具現化したものである。
香取が描いた“NFTアート参加”は1日で完売
プロジェクト参加者に付与されたのは、2015年11月、パラサポとパラリンピック競技団体の共同オフィスのオープンに合わせ、エントランスの壁面に香取が描いた壁画のNFT(非代替性トークン)アート。1点3900円の寄付・限定1万点として参加者を募集したところ、わずか1日で完売したという。
香取とパラスポーツを繋ぐ出発点となったのが、前述の壁画。「I enjoy!」をテーマに、アーティストでもある彼が描いた大作で、現物は今も共同オフィスのエントランス壁面に飾られている。寄付贈呈式は、レゴブロックで忠実に再現されたレプリカをバックに行われた。
2015年11月のオープンイベントにはSMAPメンバーが勢揃いしていた。リーダーの中居正広が「パラリンピックのPは、SMAPのP」なる名言を残したことでも知られるイベントだ。実際、SMAPのPは、PEAPLEのPだと言われるが、中居のコメントからは単なるリップサービスではない覚悟と決意が感じられたものである。
「彼らは自分たちの社会的役割を自覚し、常に行動し続けている」とは、熊本地震が起きた2016年4月、ジャーナリストの大谷昭宏氏による『ドデスカ!』(メ~テレ)でのコメントだ。氏は取材で熊本入りした際、被災者の皆さんが中居と香取に心から感謝している声を直に聞いていたのである。
このとき、『ドデスカ!』が扱ったのは、被災者の方々が避難している小学校に“お忍び”で炊き出しを行った中居と香取の様子がSNSで拡散されていることを記したスポーツ紙の記事。メ~テレのスタジオで大谷氏の隣に座っていた私も、「彼らは東日本大震災のときから…」と、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)のエンディングで募金を呼びかけ続けたことについてコメントした。
同年12月31日、SMAPは解散。パラリンピックとSMAPの関わりも、そこで、なくなってしまうと思われていた。