好きな女性アナウンサーランキング(オリコン調べ)で2013年から5年連続で1位を獲得し、殿堂入りした水卜麻美アナ(35)。その愛される理由について共演者や元同僚アナは「キャラクター」「人間力」「アナウンス力・ナレーション技術の高さ」にあると証言した。今後、水卜アナはどんな将来を築くのか──。【全3回の第3回。第1回から読む】
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フリーになれば「年収1億円超」とも報じられる水卜アナだが、今のところフリー転身の話は聞こえてこない。女子アナに詳しいライターの島本拓氏が語る。
「もちろん退社すれば各局から引く手あまたになることは間違いないですが、水卜アナが担当する番組を見ていると、共演者やスタッフらを含めた“ファミリー感”が強いんです。その根底には彼女の『日テレ愛』があるのでしょう。それが視聴者の好感度につながっている。後輩たちも彼女の背中を見て育ってきているし、今後も『最強の局アナ』として活躍を続けるのではないか」
元日テレプロデューサーで『全力でアナウンサーしています。』(文藝春秋刊)著者の吉川圭三氏もこう話す。
「失礼だけど、美人すぎず、アイドルっぽくもない。老若男女が受け入れやすいあの庶民性は、日テレだからこそ発揮されたものだと感じます。映画監督の鈴木清順さんが『テレビは作っている人も出ている人も、人柄が出るメディアだ』と言っていましたが、水卜アナの人柄が滲み出て、視聴者に伝わるような作りをスタッフが理解しているのでしょう。
もともと日テレは才色兼備の美人タイプよりは、大衆的なキャラクターのアナウンサーが多い傾向がありましたが、それでも水卜アナのようなタイプはこれまでいなかった。水卜アナが成功した裏には、彼女のようなタイプを認め、しっかり育ててきた局側の力もあったと思います」
吉川氏は水卜アナの将来についてもこう期待を寄せる。
「彼女の場合、結婚して人気がなくなるタイプでもない。日テレには子育てをしながら第一線で活躍し続ける鈴江奈々アナという存在もあります。水卜アナがこれから年を重ね、もし家庭を持つことになれば、一層魅力的なアナウンサーになるんじゃないかな」
水卜アナ自身、『婦人公論』(2016年3月8日号)で、自身の将来像についてこう語っていた。
〈いつか結婚したら、そこに“妻目線”が加わり、出産したら“子育て目線”が加わっていく……(中略)プライベートの自分と仕事の自分をあえて切り離さず、常にリンクしていくような私の理想。そして、どんな形であっても、一生この仕事をやり続けることが、私の大きな目標です〉
これからどんな新境地を切り開くのか。
(了。第1回から読む)
※週刊ポスト2022年9月9日号