ステージIVの大腸がんとの闘病の末、2021年9月に24才で亡くなった遠藤和さん。彼女は未来の娘のために、闘病と育児の日々を日記に綴り続けた。娘はすくすくと育ち、7月で2才になった。ママのいない日々は、もうすぐ1年になる──。
8月27、28日放送の『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)は、3年ぶりの有観客で行われた。メインパーソナリティーはYouTubeチャンネル「ジャにのちゃんねる」のメンバー、二宮和也(39才)、中丸雄一(38才)、山田涼介(29才)、菊池風磨(27才)が担当。チャリティーランナーは、お笑いコンビEXITの兼近大樹(31才)が務め、笑顔で100kmを走破し大団円を迎えた。
28日の朝から視聴者の涙を誘ったのは、ドキュメント『私がママになる日 遠藤和さんの命の日記』だった。2020年2月に『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』(日本テレビ系)内の「結婚式の旅」コーナーで放映された夫婦の姿が、2年半の時を経て再び感動を呼んだ。
遠藤和さん(享年24)は1997年、青森県に生まれた。2018年秋、21才でステージIV大腸がんと判明したが、生きることを決して諦めなかった。
がん発見前から「子供を持ちたい」と強く希望していた和さん。大腸がんステージIVの状態だとわかった女性が、妊娠して出産するのはかなりのレアケースだ。それでも、当時は恋人だった、夫の遠藤将一さん(31才)と話し合いを重ね、結婚し、子供を持つことを決断した。2019年12月、22才で結婚し、2020年7月に妊娠27週で無事出産。娘はわずか980gだった。
妊娠中に、がんは卵巣にも転移。出産から2か月後、手術で2つの卵巣の腫瘍を摘出した。1つはテニスボールほどの大きさ、もう1つはドッジボールほどで2.5kgの重さがあった。赤ちゃんよりもはるかに大きな腫瘍。命がけの妊娠と出産だった。
和さんは、がんの痛みや抗がん剤の副作用に苦しみながらも「娘に母である自分の思いを知ってほしい」と願いを込め、闘病と育児の日々を綴り続けた。日記は書籍『ママがもうこの世界にいなくても』(2021年12月刊)にまとまった。
2021年7月、娘の1才の誕生日は、和さん手作りのケーキで家族揃って祝うことができた。そのときのことを、和さんはこう記している。