臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、歌舞伎役者・中村芝翫(57才)との別居が報じられた三田寛子(56才)について。
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とうとうこの人も旦那に匙を投げたのか? 8月28日、NEWSポストセブンが、女優・三田寛子さんが歌舞伎役者・中村芝翫さんとの別居を認めた、と報じた。都内の一等地の閑静な住宅街にある大豪邸から芝翫さんが出て、都内の別宅に1人で住んでいるという。
芝翫さんといえば、これまで何度となく女性問題が報じられている。2016年に人気芸妓との不倫、2021年1月には贔屓筋の女性ファンと不倫、12月には一般女性との密会が報じられた。今回の記事によれば、この女性との関係はまだ続いているという。
別居を認めるという記事のタイトルを見て、彼女にもついに我慢の限界を超える「ラストストロー」があったのではないかと思った。これは英語のことわざ”It’s the last straw that breaks the camel’s back”に由来するといわれる。翻訳すると”最後に背中に載せた一本の藁、ラストストローがラクダの背骨を折ってしまう”という意味で、いくら耐えていても、我慢が限界を超えてしまうと、些細なことや一言がきっかけで崩れてしまうというものだという。
別居のきっかけであるラストストローは、やはり女性問題かと思って読み進めると、三田さんの説明はまるで違っていた。お隣の家のリフォーム工事の地響きが原因だというのだ。女性問題を記者に突っ込まれると「私も主人もいい大人ですし、本当に主人は主人、私は私で」と答え、芝翫さんが自宅に戻るかどうかについては「もういい大人ですし、自分で考えて、決めるのだと思います」とコメントしたという。
三田さん夫婦の別居理由が何なのか、夫婦仲がどうなのか、真実はわからない。どれぐらいの藁が彼女の背中に乗っているのか見えてこない。わかるのは、「別居を認める」ことに至ったラストストローが彼女の背中に確かにあったことだ。
それにしても、批判をかわし、炎上を防ぐため、彼女が選んだ言葉も表現も見事だった。