ロシア軍のウクライナ侵攻から半年以上が経つなか、北朝鮮がロシア支援のため約10万人の志願軍をウクライナ戦線に送る用意があるとの情報が出ている。米紙「ニューヨーク・ポスト」など複数のメディアが報じている。
プーチン大統領に近い軍事評論家のイゴール・コロチェンコ氏は8月初旬のロシアのチャンネル・ワンのライブパネル討論で、「北朝鮮の志願兵10万人が来て軍事作戦に参加する準備ができているという報告があり、さらに北朝鮮の建設業者も我々と一緒に(戦争被害を修復するために)働く準備ができている」と述べた。
さらに、北朝鮮軍を「弾力性があり、やる気がある」と言及し、「クレムリンは北朝鮮の最高指導者である金正恩朝鮮労働党総書記から差し伸べられた支援を恥ずかしがらずに受け入れるべきだ。彼らは砲撃戦の豊富な経験を持ち、大口径多連装ロケットを使いこなせる。北朝鮮の志願軍が紛争に参加したいというなら、彼らに青信号を出そう」などと述べた。
これについて、英国を拠点に北朝鮮情報を報じている「NKニュース」は「北朝鮮はこれまで、ベトナム戦争からイラン・イラク戦争、シリア内戦まで、外国の紛争に軍隊を派遣してきた。10万人という人数はともかく、少人数の軍隊ならば参加する可能性はあるかもしれない」と伝えた。
また、最近、ロシアは北朝鮮に小麦を輸出するなど食糧支援に乗り出していることからも、北朝鮮が支援の代わりに軍隊を派遣するかもしれないとの観測も出ている。さらに、ロシア軍はウクライナ戦で8万人の死傷者を出すなか、プーチン大統領が兵員数を約115万人にする大統領令に署名したことも、「北朝鮮志願軍参戦」情報に信ぴょう性に裏付けを与えているようだ。