恥ずかしくて人に聞けない、病院にも行けない……。そんな悩みを抱えやすいのが「下半身の病気」だ。こっそりと自力で治すのは限界があるうえ、素人判断の治療は症状を悪化させる。専門医に、正しい治療法を聞いた。
男性の象徴たる男性器。その悩みは繊細かつ多岐にわたるが、そのなかでも「包茎」は男性のプライドに関わる問題だろう。日本人の約8割は包茎といわれているが、包茎の人がなりやすいといわれているのが「亀頭包皮炎」だ。
プライベートケアクリニック東京・東京院の小堀善友院長が解説する。
「症状としては、『亀頭部』と『包皮内板』(包茎の状態で非勃起時に亀頭部の内側に隠れている皮の部分)が赤くなったり、むくんだり、白いアカが出てきたりします。痛みやかゆみを伴うことも多い」
この亀頭包皮炎は、ブドウ球菌や腸球菌などの細菌、カンジダのようなカビが原因となるが、清潔な人でもなり得ると小堀氏は指摘する。
「悩みの声で一番多いのは“朝に風呂で綺麗に洗ったのに、夕方には白いアカが溜まっている”という相談。恥垢が出てくると、“性病ではないか”と心配する人も多い。しかし、多くの場合は亀頭包皮炎です。
性器を石鹸で強く洗いすぎて、炎症が起きたり、細かい傷ができてそこから色んな菌が入る。このケースが一番多い」
特に糖尿病を持つ人は注意が必要だ。
「糖尿病の人は血流が悪くなり、組織の柔軟性が低下していくので、皮膚などを引き伸ばした時にひび割れや裂け目が生じる。それで症状が悪化するのです。
また、皮の先の部分が狭窄してしまい、皮がむけなくなってしまう場合もある。そういった方の治療は包茎手術しかない」(小堀氏)