NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演中の山本耕史(45)。権力闘争の裏で暗躍するキーマン、三浦義村を演じて話題になった彼の、怪演の背景にあるものとは──。【全3回の第3回。第1回から読む】
山本がヒースクリフを演じた舞台『嵐が丘』(2015年)で共演したのが、後に妻となる堀北真希(33)だった。結婚発表は共演からわずか3か月後の2015年8月のこと。
「堀北に一目惚れした山本は、“交際0日”でプロポーズし、40通ものラブレターで堀北を口説き落としたと伝えられています」(スポーツ紙記者)
堀北は映画『三丁目の夕日』、NHK朝ドラ『梅ちゃん先生』などで国民的女優として人気を確立していたうえ、浮いた噂もなかった。それだけに突然の結婚発表は大きな衝撃を与えた。
スポーツ紙デスクの話。
「山本は“共演者キラー”と呼ばれるほどのモテ男で、過去には多くの女優と浮き名を流してきました。結婚報道の際には、堀北を心配する声があちこちから聞こえてきた」
しかし、そんな懸念もどこへやら、2人の夫婦生活は順調だという。
堀北は結婚後、徐々に仕事をセーブし、2016年12月に第一子を出産したのを機に芸能界を去った。その後、2019年4月に第二子が誕生した。
「現在は育児のために北関東に住み、山本は仕事の際には東京のマンションに滞在する生活です。それまでのプレイボーイぶりが嘘のように浮いた話は一切なく、子供を抱いて散歩するといった子煩悩ぶりが伝わってきます」(スポーツ紙デスク)
一家の大黒柱として、これからも最前線で活躍していくことが求められる山本。舞台に山本を起用してきた演出家・俳優の白井晃氏は、今後についても太鼓判を押す。
「彼は歌える、踊れる、芝居ができる、楽器ができる、手品もできる(笑)と、いろいろなスキルを持っている。しかし決して器用貧乏ではありません。なんでも70%くらいでできるのではなく、全てを100%に近いレベルでこなせるんです。これが彼の俳優としての“強度”に繋がっている。
見えないところで努力しているし、その努力を継続する能力も持っています。これからも仕事の幅は広がるでしょうし、依頼は絶えないと思います」
山本の怪演が話題を呼ぶ『鎌倉殿の13人』は間もなくクライマックスに突入する。史実では3代将軍実朝を暗殺した公暁を討ったのは義村とされているが、一方で公暁に暗殺をけしかけたのも義村だとする説もある。
義村はドロドロとした権力闘争を最後まで生き残り、主人公の北条義時(小栗旬)の死後も幕府を支えていく。
山本の意味深で不気味なその佇まいは物語にどんな爪痕を残すのか。
(了。第1回から読む)
※週刊ポスト2022年9月16・23日号