芸能

数々の飯テロに食べ東キャンペーンも!テレビ東京が打ち出すグルメ局化戦略の勝算

ついに第10弾(公式HPより)

『孤独のグルメ』はついに第10弾(公式HPより)

 これまで数々の”飯テロ”で話題を呼んできたテレビ東京が、さらなるグルメ番組戦略を打ち出してきた。キャンペーンにより「テレ東=グルメ」というイメージを前面に押し出してきたのだ。どんなキャンペーンなのか? そしてその狙いとは? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 テレビ東京が秋の改編説明会を開き、『孤独のグルメ Season10』を10月7日から放送することを発表しました。さらに驚くべきは、これまで放送されたSeason1からSeason9までの全話を約半年かけて再放送されること。“飯テロ”の代名詞でありファンの多い作品だけに、ネット上には喜びの声が飛び交っていました。

 ただ、テレビ東京のグルメ番組に関わる戦略はそれだけではありませんでした。シルバーウィーク(19~25日)に、「テレ東系 食べる1週間! 食べ東 世界を幸せ口にする」というグルメキャンペーンを開催するのです。

 期間中は多くのレギュラー番組でグルメをフィーチャーするほか、池袋でリアルな食イベント「食べ東グルメパーク」を開催。さらに対象番組を見ると応募できるお食事券プレゼント企画(1万円×1000人)やグルメ福袋などもあり、番組を見るだけではなく、実際に食べて楽しめる形になっています。

 それ以外では、配信でも7月にファンコミュニティサイト「テレ東ファン支局」で実施された「もう一度見たい!テレ東グルメドラマ」のファン投票で選ばれた『きのう何食べた?』『珈琲いかがでしょう』『ゲキカラドウ』などがTVerで配信されます。

日ごろの地道な積み重ねで日本一に

 民放各局は連日多くのグルメ番組を放送していますが、大々的なキャンペーンを行い、放送から配信、イベント、プレゼントまで、あらゆる項目でグルメをフィーチャーしているのはテレビ東京だけ。さらに言えばグルメの内容も、外食からテイクアウト、お取り寄せ、レシピまで、さまざまな角度から見せることで、年齢性別や地域を問わず多くの人々を楽しませています。

 テレビ東京がこれほど多岐に渡るグルメキャンペーンができる最大の理由は、日ごろの地道な積み重ね。テレビ東京というと『孤独のグルメ』を筆頭に「深夜の飯テロ」というイメージが強いかもしれませんが、実は昼も全曜日でグルメ番組を放送しています。

 平日昼は『虎ノ門市場』『昼めし旅』、土曜昼は『ほほおちゴハン!』を放送し、極めつけは日曜昼。現在は、11時からドラマ『よだれもん家族』、料理レシピ番組『男子ごはん』、料理コーナーも充実した『種から植えるTV』、ドラマ『今夜はコの字で Season2』と約2時間に渡ってグルメ番組を放送しているのです。

 その他、ゴールデンタイムにも『タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!』『デカ盛りハンター』、深夜にも『二軒目どうする?~ツマミのハナシ~』『ザ・ファーストレシピ』があるほか、『出没!アド街ック天国』や『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』などもグルメをメインコンテンツとして放送しています。

 これだけ多いにもかかわらず、「まだまだ新たなグルメ番組を作ろう」という姿勢もテレビ東京の強み。19日に「隠れすぎ名店探索バラエティ」と題して、やっているのかいないのか入るのに勇気がいる店を探索する2時間特番『すみません、ココやってますか?』を放送するなど、まさに独走状態です。

 テレビ東京自身、「日本で一番グルメ番組を作るテレビ局と言っても過言ではない」とコメントしていますし、今春の改編キャッチフレーズも「テレ東の必殺技 アニメ・グルメ・ドラマ多メ」でした。つまり、現在は「“グルメ=テレ東”を自ら打ち出すことで視聴者にイメージ付けしよう」という段階に入っているのです。

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
《病院の中をウロウロ…挙動不審》広末涼子容疑者、逮捕前に「薬コンプリート!」「あーー逃げたい」など体調不良を吐露していた苦悩…看護師の左足を蹴る
NEWSポストセブン
運転中の広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
《広末涼子の男性同乗者》事故を起こしたジープは“自称マネージャー”のクルマだった「独立直後から彼女を支える関係」
NEWSポストセブン
北極域研究船の命名・進水式に出席した愛子さま(時事通信フォト)
「本番前のリハーサルで斧を手にして“重いですね”」愛子さまご公務の入念な下準備と器用な手さばき
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(写真は2023年12月)と事故現場
《広末涼子が逮捕》「グシャグシャの黒いジープが…」トラック追突事故の目撃者が証言した「緊迫の事故現場」、事故直後の不審な動き“立ったり座ったりはみ出しそうになったり”
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
【広末涼子容疑者が追突事故】「フワーッと交差点に入る」関係者が語った“危なっかしい運転”《15年前にも「追突」の事故歴》
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
「全車線に破片が…」広末涼子逮捕の裏で起きていた新東名の異様な光景「3kmが40分の大渋滞」【パニック状態で傷害の現行犯】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン