9月16日、全国の書店でとある書籍が大きく展開され始めた。『春馬くんとの“未来の雑談” ~三浦春馬の勉強ノート~』(講談社)である。
著者は、2020年7月18日に亡くなった三浦春馬さん(享年30)のボイストレーナーを7年間担当していた斉藤かおるさんだ。彼女のプロフィールによれば、かつてNHK教育番組で「うたのおねえさん」を務め、多くの俳優や歌手のボイストレーニングを担当していたという。三浦さんも彼女を師として仰いだ生徒のうちの1人だった。
「最終締め切りの直前まで、原稿の調整を重ねたようです。あれだけ騒ぎになりましたからね。関係者の間では、『本当に予定通り発売するのか』という声も上がっていたほどです」(出版関係者)
その「騒ぎ」は、書籍の発売が世間に知らされた8月中旬に起こっていた。前出の出版関係者が話す。
「発売に先んじて公開された書籍の目次が衝撃的でした。仕事やレッスンの話だけでなく、《恋人との朝》《失恋、犬とアレルギーとお母さんの愛と》《ダンサーとの恋》といった、極めてプライベートと思える項目が並んでいたのです。きっと三浦さんは、誰にも話さないだろうと思って先生に打ち明けたことだったはずで、彼のファンからは“暴露本なのでは?”といった声も上がっていました。一方で、著者の斎藤さんはメディアの取材に対し“暴露本ではなく回想記”と答えていました」
多くのファンの動揺を受けてか、締め切りのギリギリまで調整がなされたというが、実際に発売された書籍には、「恋愛」「母親との関係」についてなど、彼の個人的な話がどこまで掲載されているのだろうか。結論から言うと、固有名詞こそ出されていないものの、有名女優やミュージシャンとの恋愛や、母親と仲違いしたなどのエピソードが細かく記されていた。
例えば「ダンサーとの恋」という見出しがついた項目だ。三浦さんは2015年にとあるミュージックビデオを見て、ダンサーのSさんに一目惚れした。しかし、当時Sさんには10代の頃からお付き合いしていたダンサーの恋人がおり、最初の出会いの時は付き合うことができなかったという。斎藤さんはこの本で、三浦さんとSさんの恋の始まりと終わりについて、その一部始終に触れていた。実際に最後まで読んだ三浦さんのファンは複雑な胸中をこう語る。