「これからダンスを披露するチームの平均年齢は73才! 最高年齢は85才です!」
MCのチーム紹介に会場はどよめき、ステージに登場したシニアがキレのあるHIPHOPダンスを披露すると再び大きく、どよめいた──。
これは9月11日に都内で行われた「FIDA GOLD CUP」でのひとコマ。杉良太郎が名誉会長を務める一般社団法人日本国際ダンス連盟FIDA JAPANが主催するイベントで、タイトルのGOLDには「Good OLD=古き良き/良い形で年を重ねている」という意味が込められている。この日はGOLD世代とされる65才以上のダンスチームが全国から集まり、“シニアから元気を発信する、超高齢社会のダンス大会”といった新しいスタイルを提示。提案者の杉は、「コロナが長引き、3年前から計画していた大会をやっと本日、実現できました!」と、嬉しさと安堵を滲ませて高らかに開会を宣言した。
杉は厚生労働省の健康行政特別参与として健康づくりに係わる広報活動を行っている。杉は、シニア世代の健康長寿へ向けてダンスの有効性に着目。FIDA JAPANに「ダンス健康クラブ」を設立し、ダンスを通じた健康づくりを推進している。
いずれは47都道府県にシニアチームを作る構想があり、現在は青森、群馬、山梨、埼玉、神奈川、大阪の6府県8チームがダンス健康クラブとして活動している。この日はその中から3チームが出場となった。
第1回目となる今回の「FIDA JAPAN CUP」はスタートアップとして“全世代交流ダンスイベント”と銘打ち、シニアに加えてジュニア(キッズ世代)、高校生(高校ダンス部)、プロダンサーの各部門から計10組のダンスチームが集結。下は7才、上は85才という幅広い年齢層が世代ごとに赤・青のチームにわかれて、白熱のダンスバトルが繰り広げられた。
審査員長にはこれまで世界30か国をダンスで渡り歩いてきたDA PUMPのKENZOを迎え、日本を代表するダンサー・MIHO BROWNとプロダンスリーグ「第一生命D.LEAGUE」でゲスト審査員も務めたAKB48の向井地美音が審査に加わった。