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石破茂氏、自民の旧統一教会問題に提起「党として関係断つなら、教団解散を検討すべき」

石破茂元幹事長が語った(時事通信フォト)

石破茂元幹事長が語った(時事通信フォト)

 岸田政権は“絶体絶命”の状況に追い込まれつつある。法的根拠なき安倍晋三・元首相の国葬実施、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題、五輪汚職の「疑惑の3点セット」で国民の信頼を失い、新聞・テレビの世論調査では軒並み内閣支持率が急降下。最も低い毎日新聞の調査(9月17~18日)では支持率29%とついに「政権の危険水域」と言われる3割を切った。

 とくに国民の批判が強いのが安倍氏の国葬と旧統一教会問題だ。

 岸田首相は2回も旧統一教会との絶縁を宣言し、自民党所属国会議員全員にアンケート調査で同教団との関係を自己申告させたが、結果公表後も“申告漏れ”の議員が次々に発覚するなど、調査の杜撰さが批判されて追加点検を余儀なくされている。

 この調査を巡っては9月13日の自民党総務会で村上誠一郎・元行革相が、「議員の自己申告によるものであり、関係があってもないと報告すれば終わりになり、不公平だ」と不備を指摘するなど党内からも批判が噴出している。

 政治ジャーナリスト・野上忠興氏が語る。

「自民党が7月の参院選に勝利した時点では、岸田首相は総裁任期の2024年9月まで政権安泰の“黄金の3年”に入ると言われたが、それからわずか2か月で支持率が20ポイントも急落。今では黄金の3年など見る影もない。自民党の歴代内閣の最後を見ると、第1次安倍内閣は支持率30%割れ、福田康夫内閣や麻生太郎内閣は20%割れで退陣に追い込まれ、ギリギリまであがいた森喜朗内閣も支持率一桁まで下がって退陣した。岸田首相も支持率がこのまま下がり続ければ内閣総辞職は避けられなくなるのではないか」

 岸田政権にとって最大の鬼門は来年春の統一地方選だ。

 自民党の旧統一教会汚染は国会議員だけではなく、全国の自治体の首長や地方議員にも及んでおり、各地の県議会などで関係が追及されている。

「全国には無所属を含めて自民党系の地方議員が1万人近くいるが、統一地方選では旧統一教会批判のあおりを受けて自民党系候補の苦戦は必至です。議席を大きく減らす可能性が高い。そのため、統一地方選が近づけば、全国幹事長会議などで地方議員側から同教団との関係にケジメをつけられない執行部への批判が噴き出し、岸田おろしに発展することが予想されます」(野上氏)

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