安倍晋三元首相の国葬が9月27日に行われる。218の国や地域から約700人が参列する見込みだが、カナダのトルドー首相が参列をキャンセルしたことで、G7の大統領・首相級の出席者はゼロ。国葬開催の意義として“弔問外交”を挙げていた岸田文雄首相にとっては、逆風となっている。
安倍元首相銃撃事件で、旧統一教会と自民党の関係にスポットが当たることとなった今、国民の間での国葬反対論は強い。“国葬”とする法的根拠もなく、多額の警備費への批判も多いなか、岸田首相は“弔問外交”を開催の意義だとしている。しかし、国際社会に影響力を持つリーダーたちが来日しないとなれば、効果的な弔問外交が実現するとは考えにくい。ネットでも、
〈国葬ではなくても自民党葬内閣葬であっても弔問外交はできるはず〉
〈確固たる国葬の意義があって、初めて国民が認め受け入れるんだよね。弔問外交なんて主体じゃなく、単なる副産物でしかない〉
〈もはや各国首脳も国葬に来日する方達からも、岸田政権は長く無いと見られてると思います〉
など、“弔問外交”を国葬開催の意義とする岸田首相に違和感を覚えたという声が多い。
NHK、日テレ、フジは特別番組
国葬は、テレビ各局でも放送される。NHKは、午後1時から午後3時30分まで特別番組でその様子を伝える。日本テレビは、午後1時45分から午後3時50分まで、特別番組『NNN news every. 特別版 半世紀ぶり「国葬」歴史的1日完全中継』を放送。フジテレビも午後1時45分から午後3時45分に特別番組『FNN特報 安倍晋三元首相「国葬」』で生中継する。
テレビ朝日は、特別番組ではないが、『大下容子ワイド!スクランブル』の放送時間を午前10時25分から午後3時48分までに拡大。TBSは『ゴゴスマ』(午後1時55分から午後3時49分)と『Nスタ』(午後3時49分から午後7時)を通常通り生放送し、その番組内で国葬を中継する予定だ。
一方、テレビ東京では午後1時40分から5分間の特別ニュース番組を放送し、国葬の生中継は行わない。
これらのテレビでの生中継が、岸田政権にダメージを与えかねないという。