中国中部の主要都市、武漢市にある武漢紡織大学対外経済貿易学院(ビジネススクールに相当)で9月中旬、大学の上級管理職が私設の変電器を使い、大学の電気を自宅のマンションなどに転用したことが発覚した。
大学は200万元(約4000万円)の罰金を科せられたものの、支払わなかったために電力供給局が学生寮などの電気を止めたことで、学生ら数百人がキャンパスで抗議行動を起こしていたことが分かった。抗議は数日間続いたが、学生側の要求が容れられ、大学は現在、平常に戻っている。地元紙「武漢日報」などが報じた。
これに対して、学生たちはSNS「微博(ウェイボー)」で、電気代を支払っているにもかかわらず、停電のために、エレベーターに閉じ込められた学生がいたことや、寮のエアコンが使えず猛暑に悩まされ、戸外で寝るために涼しい場所を探している学生がいたことを投稿し、「大学当局のやり方は絶対に容認できない」などと声が高まった。
学生数百人が学生寮の長時間の停電に抗議して、キャンパスに押し寄せ、抗議行動は数日間続いた。
キャンパスでは、一部の学生が「学長は辞任しろ」「学生寮の環境を整備しろ」などと要求がエスカレートして、警官隊も駆けつけるなど、一時騒然とした雰囲気に包まれた。
しかし、大学側と学生サイドが話し合った結果、「電力供給を止めたことを謝罪するよう」との学生側の要求を全面的に受け入れ、学生寮には通常の電力が供給されるようになったことで平常に戻ったという。