国内

フィフィ、“国葬反対”デモ隊に違和感を表明「セレモニーで静かに送り出すのは全世界共通の道徳」

国葬当日も行われた反対デモ(時事通信フォト)

国葬当日も行われた反対デモ(時事通信フォト)

 9月27日、故・安倍晋三元首相の国葬が日本武道館で執り行われた。国内外から4000人以上が参列し、一般献花台には約2万3000人が訪れた。一方で、国葬に反対するデモ隊も集まり、武道館周辺は騒然となった。

 7年8か月という長期政権を築きながらも、安倍元首相に対する評価は“賛”だけでなく“否”も多い。だからこそ各局のニュース番組も、国葬の模様を伝えるとともに、森友・加計問題や「桜を見る会」問題など安倍政権を取り巻く疑惑についても取り上げた。

 歯に衣着せぬ発言で知られるエジプト出身のタレント・フィフィ(46)は、国葬を取り巻く状況に違和感を表明する。

「街頭インタビューでアメリカ出身の男性が『国葬反対なんて見たことがない』と首をひねっていました。本当にその通り! 『海外では国葬にふさわしい人が選ばれるけど、安倍晋三はそうじゃない。だから反対デモが起きるんだ』という声も見かけましたが、どこの国でも100%の賛成なんてありえないよ。エリザベス女王だって、植民地支配を行った大英帝国の象徴としても捉えられます。どんなに嫌いな相手だろうと、セレモニーの当日は静かに送り出す。それって全世界共通の道徳だと思います」

 海外から国葬に参列した人々の心情もおもんぱかる。

「外国からはるばる国葬に参列して、ホテルに帰ってテレビをつけたら、デモが何人集まっただの、モリカケだの言っている。『せっかく日本まで来て、この人の葬儀に参列したのに……』って、外国の要人もバカバカしく感じるんじゃないですか?」

 旧統一教会(世界平和統一家庭連合)と自民党の繋がりが発覚したこともあり、フィフィ自身、国葬に賛成することができない人々の考え自体は理解できるという。それでも「反対だからといって、お葬式のすぐそばで大騒ぎするのは非常識。そんな人たちをマスコミがまともに相手にするのも違う」と断言した。

 9月8日には、イギリスのエリザベス女王の国葬がロンドン市内にあるウェストミンスター寺院で営まれた。同時期ということで、それぞれの葬儀を比較するような報道も少なくない。フィフィは「安倍さんの国葬も素晴らしかった」と称賛する。

「エリザベス女王は96歳の大往生でしたが、安倍さんは襲撃されて命を落としました。安倍さんのような亡くなり方の場合、華々しいセレモニーで送り出すのはおかしいですよね。深い悲しみに満ちた雰囲気の中、故人と生前親しく接した方が心のこもった弔辞をささげる。しめやかで、品があって、だからこそ自分もあらためて悲しみを感じることができる、素晴らしい葬儀だったと思います。これが日本の国葬か、と感心しました」

 吉田茂元首相以来、55年ぶりに行われた国葬。どこか騒がしく終わったこのセレモニーを後世の人々はどう捉えるのだろうか━━。

関連キーワード

関連記事

トピックス

6月3日に亡くなった長嶋茂雄さんとの写真を公開した大谷翔平(公式インスタグラムより)
《さようなら長嶋茂雄さん》大谷翔平から石原裕次郎まで、誰からも愛された“ミスター”の人生をスターたちとの交流で振り返る 
女性セブン
人気インフルエンサーがレイプドラッグの被害者に(Instagramより)
《海外の人気インフルエンサーが被害を告発》ワインに“デートレイプドラッグ”が混入…「何度も嘔吐し、意識を失った」「SIMカードが抜き取られていた」【オーストリア】
NEWSポストセブン
『激レアさんを連れてきた。』に出演するオードリー・若林正恭と弘中綾香アナウンサー
「絶対にネタ切れしない」「地上波に流せない人もいる」『激レアさんを連れてきた。』演出・舟橋政宏が明かす「番組を面白くする“唯一の心構え”」【連載・てれびのスキマ「テレビの冒険者たち」】
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平が帰宅直後にSNS投稿》真美子さんが「ゆったりニットの部屋着」に込めた“こだわり”と、義母のサポートを受ける“三世代子育て”の居心地
NEWSポストセブン
「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
《“ミスター”長嶋茂雄さん逝去》次女・三奈が小走りで…看病で見せていた“父娘の絆”「楽しそうにしている父を見るのが私はすごくうれしくて」
NEWSポストセブン
現場には規制線がはられ、物々しい雰囲気だった
《中野区・刃物切りつけ》「ウワーーーーー!!」「殺される、許して!」“ヒゲ面の上裸男”が女性に馬乗りで……近隣住民が目撃した“恐怖の一幕”
NEWSポストセブン
シンガポールの元人気俳優が性被害を与えたとして逮捕された(Instagram/画像はイメージです)
避妊具拒否、ビール持参で、体調不良の15歳少女を襲った…シンガポール元トップ俳優(35)に実刑判決、母親は「初めての相手は、本当に彼女を愛してくれる人であるべきだった」
NEWSポストセブン
「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
《“ミスター”長嶋茂雄さん逝去》次女・三奈が小走りで…看病で見せていた“父娘の絆”「楽しそうにしている父を見るのが私はすごくうれしくて」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ犯から殺人犯に》「生きてたら、こっちの主張もせんと」八田與一容疑者の祖父が明かしていた”事件当日の様子”「コロナ後遺症でうまく動けず…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「本人にとって大事な時期だから…」中居正広氏の実兄が明かした“愛する弟との現在のやりとり”《フジテレビ問題で反撃》
NEWSポストセブン
現在、闘病中の西川史子(写真は2009年)
《「ありがとう」を最後に途絶えたLINE》脳出血でリハビリ中の西川史子、クリニックの同僚が明かした当時の様子「以前のような感じでは…」前を向く静かな暮らし
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「兄として、あれが本当にあったことだとは思えない」中居正広氏の“捨て身の反撃”に実兄が抱く「想い」と、“雲隠れ状態”の中居氏を繋ぐ「家族の絆」
NEWSポストセブン