「こんばんは。クローズアップ現代です」。1993年の放送開始から国谷裕子キャスターが23年務めてきたNHKの看板番組『クローズアップ現代』のキャスターの座に、4月から桑子真帆アナ(35)が就いている。家族で毎日のように『クロ現』を観ていた小学生の頃の桑子アナは、国谷キャスターに憧れ、アナウンサーを目指すことを決めたという。NHK関係者が語る。
「これまで1期下の和久田麻由子アナとともにNHKの“ダブルエース”として看板番組を続々と任されてきましたが、NHK報道の一丁目一番地である『クロ現』は別格です。
前田晃伸会長が主導した“聖域なき改革”の一環で、前任のMCをわずか1年で交代させる形での桑子抜擢だったので、それだけ局の期待も高い。いま、NHKの報道は旧統一教会問題はじめ政権に対して及び腰だと批判されている最中ですが、『クロ現』の桑子アナは奮闘しています」
2010年にNHKに入局した桑子アナは、長野や広島で勤務後の2015年に東京アナウンス室に異動し、『ブラタモリ』でのタモリとの軽妙なやりとりで人気を博した。2017年には『ニュースウオッチ9』キャスターや『紅白歌合戦』総合司会に抜擢されたことで、エースアナに飛躍する。2020年3月から『おはよう日本』を経て、満を持して『クロ現』キャスターとなった。
その注目度の高さから、桑子アナの言い間違いやミスは度々取り沙汰され、私生活では他局アナとの離婚や、俳優の小澤征悦(48)との再婚が大きく報じられた。人気も華やかさもキー局の女子アナ並みで、“NHKらしくない”魅力が支持されてきた。女子アナウォッチャーの丸山大次郎氏が語る。
「桑子アナは広島放送局時代に『ワラッチャオ!』(BS)という幼児向けバラエティ番組で初代お姉さんを担当。コントやコスプレなどNHKのアナウンサーとしては珍しい仕事で培ったものが原点にあるのでしょう。NHKアナにとって出世とされる大番組をほぼ制覇しており、将来的にはエグゼクティブアナウンサーにもなり得る存在です」
「会って嫌いになる人はいない」
フリーアナウンサーの生島ヒロシ氏が語る。
「テレビは基本的に質問事項が決まっているものですが、彼女のインタビューなどを見ても、予定調和を感じさせない。それで時々ポカをしてメディアに揚げ足を取られたりもしていますが、そこも人間味を感じやすくていいなと思っています」
もとから桑子アナに注目していた生島氏だが、テレビに映らない素の姿にも好感を持ったと言う。
「NHKで偶然すれ違った時に『桑子さん、いつも見ています』と声をかけたら『ありがとうございます! 生島さんの事務所の眞田(佳織アナ)とは凄い仲良しなんですよ』とすぐに会話が弾みました。眞田君とはNHK広島放送局時代から親しかったようで、眞田君は『彼女と会って、話をして、嫌いになる人はいない』『先輩からは可愛がられ、後輩からは慕われる』と絶賛していました。
一方、すれ違った時もそうでしたが、できるだけ存在を消して目立たないように控えめにしていたのも印象的でした」