国内

菅義偉氏、官房長官時代に「旧統一教会幹部を首相官邸に招待」疑惑 事務所は否定

本当に関係はなかったのか?(時事通信フォト)

本当に関係はなかったのか?(時事通信フォト)

「旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係については、国民の皆さまの声を正面から受け止め、説明責任を果たしながら信頼回復のために各般の取り組みを進めてまいります」

 岸田文雄・首相は臨時国会の冒頭に行なわれた所信表明演説でそう語ったが、なぜか記者会見で表明していた「関係を絶つ」という言葉はなかった。

 自民党の対応は泥縄だ。

 アンケート調査で同教団と接点があったことを自己申告した議員のうち121人の実名を公表したが、「調査が不十分」と批判されると岸田首相側近の木原誠二・官房副長官ら4人を追加公表。その後も、山際大志郎・経済再生相が会見で同教団主催の会合で教団トップの韓鶴子(ハン・ハクチャ)・総裁と面会していたことを認めるなど、次から次にボロが出る始末。

 だが、自民党には今なお教団との関係を公表していない大物がいる。菅義偉・前首相だ。

 安倍内閣で7年8か月にわたって官房長官を務めた菅氏は安倍晋三・元首相の国葬では「友人代表」として弔辞を読み、その言葉に昭恵夫人は涙し、会場から大きな拍手が湧いた。自民党ベテラン議員はこう言う。

「あの弔辞は安倍さんにお世話になった議員たちに感銘を与えた。菅さんはこれから親安倍勢力に一目置かれ、安倍派の跡目問題でも大きな発言力を持つ。いわば、安倍さんに代わるキングメーカーの座を手にした弔辞だった」

 その菅氏は同教団との関係を一切認めていないが、旧統一教会と自民党の関係を調査してきたジャーナリスト・鈴木エイト氏の取材で重大な疑惑が浮上している。

 2017年5月7日から12日にかけて、旧統一教会の金起勲(キム・ギフン)・北米大陸会長兼世界副会長が現役の米下院議員を含む世界平和国会議員連合のVIPたちを連れて来日、一行は自民党本部を表敬訪問し、自民党議員たちと懇談や晩餐会が開かれた。

 鈴木氏は近著『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』(小学館刊)でその来日イベントをこう書いている。

〈これらは、同月19日、韓国で開かれた『天地人真の父母様主管 韓・日・米希望前進大会勝利特別報告会』の場で直接、壇上の金会長からVIP席に鎮座する韓鶴子総裁に報告された。

「12日、ヨシヒデ・スガ官房長官が首相官邸に私どもを招待し、会いました。その日の夜はオモニム(韓鶴子)が17名の代表団をホテルニューオータニに招待し晩餐会を主催してくださいました」〉

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン