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阪神・岡田新監督がメスを入れる守備強化 注目すべきは「サード佐藤輝明」

今季は外野を守ることも多かった佐藤輝明選手(時事通信フォト)

今季は外野を守ることも多かった佐藤輝明選手(時事通信フォト)

 阪神の次期監督に岡田彰布氏が就任する。岡田新監督が改革に取り組むべきテーマは数多くあるが、なかでも真っ先にメスを入れると思われるのが「守備の強化」だ。阪神は今シーズン86失策で5年連続リーグワーストを記録している。球団OBで阪神監督経験者でもある藤田平氏はこう語る。

「岡田はエラーが多い理由を口酸っぱく『あっちこっち守らせるからだ』と言っておるからね。ポジションは固めてくるやろう。もちろん初めから定位置を与えるようなことはしないはず。前回の監督時代、ショートを鳥谷(敬)と藤本(敦士)で競わせて藤本をセカンドに回したようにキャンプで見定めたうえでシーズンに入ったらレギュラーを固定して落ち着いた野球をするんちゃいますか」

 今シーズン、前半は大山悠輔(27)、後半は糸原健斗(29)がサードを守ることも多かったが岡田氏はかねて「サードは佐藤輝明(23)」と言ってきた。キャンプ後に岡田阪神ナインがどうなっているか見ものだ。

 とりわけ、佐藤に対する岡田氏の期待は大きい。9月29日のヤクルト戦(神宮)でABCラジオの解説を務めた際、試合を通して最も熱弁したのが佐藤についてだった。

「あのグリップの位置じゃ絶対に打てない」

 などとフォームに対してダメ出しする一幕も。佐藤は守備面だけでなく打撃面でも大きな期待を背負うことになる。

勝利第一主義

 選手だけでなくフロント陣の刷新も進められそうだ。

 平田二軍監督が一軍ヘッドコーチに就任するのをはじめとして、一軍投手コーチには安藤優也氏、久保田智之氏の両二軍投手コーチの昇格が検討されているとも報じられた。

「安藤も久保田もそうですが、2005年にリーグ優勝を飾った時の選手たちが岡田政権に次々と入閣することになりそう。“勝てること”を第一に考えたチーム作りをしていくということでしょう」(スポーツ紙デスク)

 そして岡田新監督は、阪神再建とともに、もう一つ重要な役割を背負うことになる。前出の阪神番記者が語る。

「それは『次期監督の育成』です。64歳という年齢でもありますし、岡田監督の就任はワンポイントであることは間違いない。2005年の優勝に貢献した藤川球児、赤星憲広や鳥谷敬といったメンバーをコーチとして招き、将来の監督候補にしていくことも期待されています。特に鳥谷は岡田さんが阪神監督時代に目をかけてきた選手ですし、入閣の可能性はある」

 猛虎が再び牙を取り戻す日は近い? そらそうよ!

※週刊ポスト2022年10月21日号

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