国際情報

習近平主席のポスターに墨汁をかけて逮捕された女性の父親 抗議活動で逮捕され獄死

娘の逮捕に抗議した父親も…

娘の逮捕に抗議した父親も…

 2018年7月に習近平中国国家主席のポスターに墨汁をぶちまけて逮捕された上海在住の女性の父親が、獄死していたことが明らかになった。

 この女性は、習氏のポスターに墨汁をかけ、「習近平は独裁者だ」などと批判したことで逮捕されたが、その後、精神科病院に送られて、消息不明になっていた。娘の逮捕に抗議した父親も警察に逮捕されたが、今年9月下旬に獄内で死亡した。

 親族が遺体安置所で死体をみたところ、全身に殴られたような傷があり、肛門から出血していたという。親族は当局に抗議したが受け入れられず、その翌日、荼毘に付された。中国人権擁護網(CRN)が報じた。

 この父親は董建斌氏で、2018年7月、娘の董瑶瓊さん(当時21歳)が逮捕されたことを知り、すぐに上海に駆けつけ、上海市公安局(警察本部)で娘の釈放を要求。拒否されたが、再三、公安局で抗議行動などをしたことから逮捕され、中国内陸部の湖南省の監獄に収監されていた。

 同省在住の民主化運動活動家、陳思明氏は9月下旬、董氏が9月23日に死亡したと董氏の親族から連絡を受けた。陳氏は、安置所で董氏の遺体と対面、遺体には無数の傷があったことを確認した。その翌日、遺体が火葬されることを知り、陳氏や親族らは火葬場に駆けつけたが、数十人の当局者が陳氏や親族ら6人を拘束し連行、まだ釈放されていないという。

 董氏の死亡を受けて、米国在住の元人権派弁護士・王慶鵬氏はツイッターで当局への批判キャンペーンを開始し「民主化活動家など中国共産党局と意見が異なる人々への弾圧を止めるためには国際的な関心が必要だ」などと訴えている。

 一方、娘の董瑶瓊さんは逮捕後、精神科病院に1年半の間、強制入院され後、釈放されたが、引き続き当局の監視下にあり、現在では消息不明となっている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン