かつて上智大学出身アナといえば、河野景子アナ(元フジテレビ)や政井マヤアナ(同)、松本志のぶアナ(元日本テレビ)、大橋未歩アナ(元テレビ東京)など、各局の顔となる人気アナを多数輩出し、慶応大学に並ぶ「女子アナ登竜門」と呼ばれた。だが、2000年代以降は徐々に上智ブームに陰りが見え、局を代表するアナが出ない時期が続いた。その状況にいま、変化が現れているという。女子アナに詳しい芸能ライターの島本拓氏が語る。
「各局で“次期エース”と呼ばれる逸材の中に、上智出身者が目立つんです。ここにきて上智ブランド復権の兆しがはっきりと見えてきています」
その筆頭が、フジで夜のスポーツ帯番組『S-PARK』のMCを担当する佐久間みなみアナ(24)。現エース・宮司愛海アナ(31)の後任としての大抜擢で、「入社わずか2年目の新人が帯番組のMCを担当するのは、局側の期待の表れ」(島本氏)だという。インスタグラムのフォロワーも10万人を超える人気だ。
TBSでも田村真子アナ(26)の活躍がめざましい。自民党議員で元厚労大臣の田村憲久氏の娘で、朝の帯番組『ラヴィット!』のMCを務める。TBS関係者が語る。
「元大臣の娘ということはおくびにも出さない。飾らない人柄で、スタッフ受けも抜群に良い。番組でも決して出しゃばらず、スムーズな進行に徹しています。新人時代に報道番組で鍛えられ、アナウンス力も安定している。インスタのフォロワーも16万人超。いまやTBSの朝の顔です。上智の新聞学科卒ということで、将来的にはまた報道畑で活躍するのではないか」
テレビ朝日には森川夕貴アナ(29)がいる。2018年から2021年まで『報道ステーション』キャスターを務め、その美貌で男性視聴者の心を鷲づかみにした。現在は『スーパーJチャンネル』のMCを務め、こちらも「将来的には局を背負う逸材」(テレ朝関係者)だという。
NHKにも上智卒の次期エースが一人。『ニュース7』で土日祝日のMCを務める川崎理加アナ(28)だ。島本氏が語る。
「米ミシシッピ州生まれの帰国子女で、TOEICは満点の990点。世界向けの放送『NHK NEWSLINE』では英語でニュースを読んでいます。ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル発射問題など、世界情勢が不安定な昨今、川崎アナの英語力が局のアドバンテージになっている。“ポスト和久田麻由子アナ”の筆頭候補として名前が上がっています」