熱く、美しい氷上の季節がやってきた──10月22日(日本時間)からグランプリシリーズがついに開幕を迎える。日本から男女ともに実力者が名を連ねる一方で海外からは前人未踏の4回転半を跳んだ大注目の新星、イリア・マリニンが登場するなど見どころ満載。今季押さえておくべき選手をイッキに紹介します。
●坂本花織選手 (22)
北京五輪銅メダル、昨シーズンの世界選手権は金メダルを獲得。今年は新しい振付師とタッグを組みショートに『ジャネットジャクソンメドレー』、フリーはネイサン・チェン選手をも振り付けした元アイスダンス選手のマリー=フランス・デュブレイユが振り付けする『エラスティック・ハート』で頂点を狙う。
●イリア・マリニン選手 (17、米国)
昨シーズンの世界選手権に出場し、ショートプログラムでいきなり100.16点を叩き出した。今年9月のUSインターナショナルクラシックで4回転アクセルを着氷。国際スケート連盟公認大会で、成功と認定された。本人は羽生結弦を憧れの選手とし、過去には羽生のプログラム『SEIMEI』を彷彿させる衣装で演技を披露していたこともあった。
●鍵山優真選手(19)
北京五輪銀メダリスト。足首の故障のため先日のジャパンオープンは欠場。今シーズン、まだ試合でその姿は見ていないが、なめらかなスケーティングと質の高いジャンプで世界チャンピオンの座を目指す。
●宇野昌磨選手(24)
「成長にフォーカス」を目標に掲げ、世界王者になったいまでも成長著しい。ジャパンオープンで披露したフリー『G線上のアリア』は4回転4種5本の高難度構成で挑んだ。大人の男性の重厚な演技はさらにワクワク感が高まる。
●山本草太選手(22)
浅田真央らを指導した山田満知子コーチに師事し、今年の中部選手権では94.12点で首位発進。フリーでは精彩を欠いたが、4回転フリップに果敢に挑戦。こちらが成功すれば、世界のトップ争いにも躍り出る。
●三宅星南選手(20)
昨シーズンの四大陸選手権フリー『白鳥の湖』で見せた瀕死の白鳥の演技で、「あの王子は誰?」と話題に。近畿選手権では、4回転サルコーを決め、ショートトップに躍り出るなど新世代の注目株。
●ダニエル・グラスル選手(20、イタリア)
若手4回転ジャンパーのひとり。北京五輪ではフリーで4回転ルッツ、4回転フリップ、4回転ループ+オイラー(つなぎのジャンプ)+3回転サルコーと高難度なジャンプを跳んだ。日本勢にとって脅威の存在。