スポーツ

原監督続投の巨人 高橋由伸氏を推す声には「二度も危ない橋を渡らせることはできない」

高橋由伸前監督を推す声も球団フロント内にあったというが…(時事通信フォト)

高橋由伸前監督を推す声も球団フロント内にあったというが…(時事通信フォト)

 今シーズン、クライマックスシリーズにすら進めなかった巨人。原辰徳監督(64)の続投が決まるやいなやファンから否定的な声も聞こえてくる。原監督は早速、人事などに動き出したが、「球界の盟主」の座を取り戻すための道のりは険しそうだ。

「2年連続リーグ優勝を逃したことで退任もあり得るとの報道があったが、山口寿一・球団オーナーと話し合った末に原監督の続投が決まりました。山口オーナーは原監督に絶大な信頼を置いている。もう後がないことは本人が一番わかっているはずですし、言動からも来シーズンこそはという意気込みが伝わってきますが、ぶっちゃけ“またかよ”という印象ですね」

 そう語るのは、巨人の番記者だ。西武が松井稼頭央氏(46)、ロッテが吉井理人氏(57)、広島が新井貴浩氏(45)と各球団が続々と監督に新顔を据える一方で、巨人は原監督の続投を決めた。

 3年契約の1年目とはいえ、2年連続負け越しという低迷のなか、巨人ファンからも原監督の手腕を疑問視する声が飛んだ。続投が決定して以降、否定的な声は大きくなっている。監督交代がなかった理由を巨人のチーム事情に詳しいスポーツジャーナリストはこう説明する。

「原監督を更迭し、高橋由伸前監督を推す声が球団フロント内にあったという。だが、戦力が整っていないこのタイミングで託すのは酷だと判断されたとのこと。

 原監督は第二次政権の2015年時、後継者を作らないまま退任し、当時現役続行の意向を示していた高橋氏が引退して、急遽監督に抜擢された。監督就任3年間で1度もリーグ優勝できなかったが、それは主力選手が過渡期を迎えており、再建構想を立てられるほどの余裕がなかったから。『由伸の扱いが酷すぎる』と同情の声が球団内で上がったほどです。その高橋氏に二度も危ない橋を渡らせることはできないし、今の巨人は誰が新監督として引き継いでも勝てない。原監督が続投するしかなかったのでしょう」

 巨人V9戦士で、現役引退後は巨人で二軍投手コーチとして育成に携わった関本四十四氏はこう嘆息する。

「ジャイアンツOBとしては、原監督以外の野球も見てみたかったというのは本音です。たとえば江川卓であるとか、松井秀喜も含めてです。でも今の状態で監督を任すわけにもいかないと思いますし、原監督は契約が残っているので続投ということになったんでしょう」

関連キーワード

関連記事

トピックス

タイと国境を接し、特殊詐欺の拠点があるとされるカンボジア北西部ポイペト。カンボジア、ミャンマー、タイ国境地帯に特殊詐欺の拠点が複数、あるとみられている(時事通信フォト)
《カンボジアで拘束》特殊詐欺Gの首謀者「関東連合元メンバー」が実質オーナーを務めていた日本食レストランの実態「詐欺Gのスタッフ向けの弁当販売で経営…」の証言
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
まさか自分が特殊詐欺電話に騙されることになるとは(イメージ)
《劇場型の特殊詐欺で深刻な風評被害》実在の団体名を騙り「逮捕を50万円で救済」する手口 団体は「勝手に詐欺に名前を使われて」解散に追い込まれる
NEWSポストセブン
戸郷翔征の不調の原因は?(時事通信フォト)
巨人・戸郷翔征がまさかの二軍落ち、大乱調の原因はどこにあるのか?「大瀬良式カットボール習得」「投球テンポの変化」の影響を指摘する声も
週刊ポスト
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
沢尻エリカ、安達祐実、鈴木保奈美、そして広末涼子…いろいろなことがあっても、なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン