自民党議員が多く出席していたと公表された旧統一教会関連イベント。そのあいさつで議員が発した教団への「惜しみない賛辞」の内容を見れば、両者がいかに蜜月な関係を築いていたかがわかる。
自民党所属議員の中でも際立っているのが山本朋広・衆院議員で、旧統一教会主催のイベントに来賓として出席した際は、韓鶴子総裁に最大限の経緯を込めた呼称として知られる「マザームーン」と何度も発言し、教団におもねった(のちに山本氏は「マザームーン」発言について「韓鶴子の韓国語読みがわからず、関係者に英語の愛称を教えてもらった」と弁明している)。
山本氏に限らず、教団への擦り寄り発言は多くの議員に見られる。
2015年10月、旧統一教会は幕張メッセにおいて、教団名称変更式典「世界平和統一家庭連合出帆記念大会」を開催した。
教団悲願の名称変更を成し遂げた記念の式典に、来賓として出席した工藤彰三・衆院議員は檀上から祝辞を述べた。
「名称が変更しました。家庭という二文字が入りました。真の親方様【※】でございます。私は総裁でありました文鮮明総裁、韓鶴子総裁、この御二方の素晴らしい活動を、今日皆様の前でお話しする時、本当に心から感動を覚えております」
【※/ジャーナリスト・鈴木エイト氏の指摘によれば、旧統一教会内では「真のお父様」「真のお母様」と表現されることが多く、工藤氏も次の来賓挨拶ではそう言い直している】
総裁夫妻の個人礼賛にとどまらず、教義への賛同を堂々と明かしたのは、島村大・参院議員。2017年10月、幕張メッセで開催されたイベントで挨拶した。
「このフェスティバルは『ONE FAMILY UNDER GOD』という偉大な目標のもと、真の家族の提唱をですね、韓鶴子総裁をお迎えさせていただき開催されると聞いております。皆様方と一緒に韓鶴子総裁をお迎えできることを非常に嬉しく思っております」