ライフ

オバ記者が告白 「義父との不和」と心に刃物を秘めていた小学生の日々

校内で性行為を繰り返した理由とは…(写真はイメージ)

オバ記者が語るいじめっ子、いじめられっ子だった子供時代。その原因となったのは?(写真はイメージ)

 子供にとって何よりも大きな存在なのが「家族」だ。家族の関係性が、学校での行動に影響することも少なくない。体験取材などでおなじみの、女性セブンの名物ライター「オバ記者」こと野原広子さんは、義父との関係性に悩んでいたという。オバ記者が、自身の経験を振り返る。

 * * *
「オバはいじめっ子だったでしょ?」と訊かれることはあるけれど、「いじめられなかった?」と心配されたことはほとんどない。まぁ、この風体を見れば、いじめを黙って受けていたようには見えないんだろうね。

 で、答えは「どっちも」で、小学3年生までは男の子にこづかれ、悪口を言われて泣いていたけど、4年生から反撃に出たんだよね。5、6年生になるとただの反撃では済まなくなって、クラスの女子相手にけんかを仕掛けたり威嚇したりしてた。

 なぜこんなことになったのか。私なりにハッキリした原因があるんだよね。それは私が自我に目覚めた10才頃から始まった“義父との不和”。

 実父は私が3才になる前に急死して、母親に残されたのは私と年子の弟と、目の不自由な姑と実父の残した借金。そこに転がり込んできたのが、母親より6才年下の義父だ。

「おじちゃん」──最初はそう呼んでいた私が「とうちゃん」と呼ぶまでにはそれなりの葛藤があったのだけど、それでも私がいじめられっ子の泣き虫だったときは、けっこうかわいがられたんだよね。

 ところが、ある時期から私も自己主張をするようになる。食事中、私がご飯粒を畳に落とした。それを義父が踏んだ途端、「テメェ〜っ! どんだけ気持ぢ悪いが何回言ったらわがんのがぁ〜ッ」と怒鳴りだすの。私が何か言い返すと、「親に口ごたえすんのが!? 誰に飯食わしてもらってんだッ」。

「てめえら、オヤジのごどバカにしやがって」って、これも口癖だったね。「てめえら」とは6才年上の母親と私のことで、時には祖母も加わった。争いごとがいつ起きるかは義父の機嫌しだい。

 義父はどんなに怒っても手をあげることはない。ただ怒鳴るだけだ。それでも子供の私が義父を「恐ろしい」と感じたのは、理屈の通らなさゆえ。

 あるとき、母親と祖母と義父が口論になった。原因は「十二支の動物は何種類いるか」。母親と祖母が「子、丑、寅……12に決まってっぺ」と言うと、「そんなハンパな数、聞いたごとね! 10だ」と義父も頑張る。どんどん声が大きくなって、最後は「てめえら、そうやってオヤジのごど潰すのが? オヤジを立てられねぇのが!」と、これまた口癖だったね。

「バカをどう立てるんだよ」──さすがに口に出しては言わないけれど、きっと私の顔に書いてあったんだね。義父が私に向ける目に、日に日に憎しみが増していった小5の秋に弟が生まれたの。

 それでしばらくは家の雰囲気が丸くなったのはよかったけれど、その弟がまた騒動の種となった。小さな家の中、弟が眠れないからと夕飯後のテレビの音量は最小に絞られた。弟がヨチヨチ歩きを始めたら、「絶対に転ばせるな!」と子守役の私に朝に晩に言うんだわ。弟がバランスを崩して地面に両手をついたところを見たりすると、飛んできて「テメエ、何のために横にいんだ。転ぶ前に手を出して止めるのが子守の役目だろ」と。

関連キーワード

関連記事

トピックス

精力的な音楽活動を続けているASKA(時事通信フォト)
ASKAが10年ぶりにNHK「世界的音楽番組」に出演決定 局内では“慎重論”も、制作は「紅白目玉」としてオファー
NEWSポストセブン
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《ショーンKの現在を直撃》フード付きパーカー姿で向かった雑居ビルには「日焼けサロン」「占い」…本人は「私は愛する人間たちと幸せに生きているだけなんです」
NEWSポストセブン
気になる「継投策」(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督に浮上した“継投ベタ”問題 「守護神出身ゆえの焦り」「“炎の10連投”の成功体験」の弊害を指摘するOBも
週刊ポスト
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
九谷焼の窯元「錦山窯」を訪ねられた佳子さま(2025年4月、石川県・小松市。撮影/JMPA)
佳子さまが被災地訪問で見せられた“紀子さま風スーツ”の着こなし 「襟なし×スカート」の淡色セットアップ 
NEWSポストセブン
第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン