ライフ

MEGA地震予測で「これまでにない予兆」 11月上旬までに「連続大地震」の可能性も

村井俊治・東大名誉教授

村井俊治・東大名誉教授

 今年は震度5以上の大地震が相次いでいるが、次々と的中する予測を出しているのが、測量学の世界的権威である村井俊治・東大名誉教授だ。そんな村井氏が「現在、これまでにない予兆が現われている」と緊急警告する──。

 村井氏が会長を務める地震科学探査機構(JESEA)は、今年3月の福島県沖地震(最大震度6強)、6月の能登地方地震(同6弱)などを発生直前に予測し、次々と的中させてきた。これらはすべて村井氏が開発した「ピンポイント予測」によるものだ。

 JESEAは、国土地理院が全国約1300か所に設置した電子基準点のGPSデータを使って地表の動きを捉え、1週間ごとの上下動の「異常変動」、長期的な上下動の「隆起・沈降」、東西南北の動きの「水平方向の動き」という3つの主な指標を総合的に分析し、地震を予測する。

 その予測法に衛星画像の解析などを組み合わせて発展させ、昨年実用化したのが「ピンポイント予測」だ。より地震発生の切迫度が高い時に限って、場所や時期、規模を明示し、警告を発する。

 そしてJESEAのメールマガジン「週刊MEGA地震予測」の最新号では、現在、以下の3つの「ピンポイント予測」が出されている。

・関東甲信地方周辺
〈11月9日まで〉
〈M5.0±0.5〉

・東北地方から北海道
〈11月8日まで〉
〈M6.0±0.5〉

・九州地方
〈10月31日まで〉
〈M6.0±0.5〉

 村井氏はこの状況を、「非常事態だ」と語る。

「いずれも別々に衛星画像の解析などで異常を観測しましたが、同時期に複数のエリアで大地震の前兆が現われることは極めて稀。11月上旬までに連続して大きな地震が起こる可能性は否定できません。

 特に、関東甲信でピンポイント予測を発出したのは初めてのことです。『隆起・沈降』では、9月中旬に山梨の大月周辺が大きく隆起する一方で静岡の駿河湾周辺の沈降は拡大したため、歪みが溜まっている。昨年10月の千葉県北西部地震(M5.9)の震源エリアも周辺地域と違って依然沈降しており、要注意です。地盤の緩い首都圏警戒ゾーンは、マグニチュードが低くても震度が大きくなる可能性がある」(以下、「 」内は村井氏)

 以下、ほかの警戒ゾーンを詳しく見ていく。

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト