昭和を代表する人気コメディアンの葬儀とは思えないほど、物々しい雰囲気に包まれていた。10月23日、「ザ・ドリフターズ」のメンバー・仲本工事さん(享年81)の告別式が、東京都内の斎場で営まれた。家族や近親者ら40人ほどが参列し、斎場前には約50人の報道陣に加え、ドリフの人気絶頂当時を知るファンたちの姿もあった。
しかし、参列者を乗せた車が到着しても、すぐに駐車場のシャッターが下ろされるなど厳戒態勢が敷かれ、至るところで警備員や事務所関係者が目を光らせていた。出棺の際、仲本さんの3番目の“妻”で演歌歌手の三代純歌(54才)は、ギターを手に笑みを浮かべる仲本さんの遺影を胸に抱いていた。
「19日に仲本さんが亡くなってからまだ数日しか経っていませんでしたが、純歌さんは憔悴した様子を見せず、気丈に送り出していました。喪主を務めたのは、仲本さんと2番目の奥さんの間に生まれた長男のAさんでした。純歌さんと仲本さんは婚姻届を出しておらず、彼女は事実婚の妻なので、喪主はAさんがやることになったそうです。
純歌さんは、仲本さんと交流のあったかたがたを呼んで盛大に送り出してあげたいと考えていたようですが、Aさんをはじめとした親族は静かに送りたいという意向があったようです」(芸能関係者)
結果的に、「前妻の子」と「後妻」で意見が割れた通夜・告別式に駆けつけたのは、ドリフのメンバー・高木ブー(89才)や加藤茶(79才)夫妻、2020年に亡くなった志村けんさん(享年70)の実兄などに限られた。高木と加藤は取材に応じることなく無言を貫き、告別式の翌24日、コメントを出すのみだった。
また、別の芸能関係者は「純歌さんと仲本さんの所属事務所との間で、葬儀費用や香典の分け方に関してうまく話がまとまらなかったようだ」と明かした。
「夫婦間のことは本人たちにしかわかりませんが、遺骨や遺産をめぐって今後、遺族と純歌さんの間で齟齬が生じる可能性はあるかもしれません」(前出・別の芸能関係者)
仲本さんは10月18日、神奈川県横浜市内の交差点を横断中に乗用車にはねられ、翌19日夜に急性硬膜下血腫のため死去した。事故現場は、純歌が営むカレー店の近くだった。2012年に盛大な結婚式を挙げた仲本さんと純歌。2015年には都内の自宅マンション近くに居酒屋をオープンした。
「当初はふたりで切り盛りしていましたが、一見さんが入りにくい古びた店構えをしていたこともあって、繁盛しているとは言えなかったようです。そのうち、家賃数十万円の賃貸マンションを引き払い、店の2階を住居にした。でも、コロナ禍の影響も重なり、経営はますます苦しくなったようで……そんなこともあって奥さんともギクシャクし始めたんじゃないのかな」(近隣住民)