元衆院議員の男性になりすまし、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)と元議員の関係性を示すビラを配布したとして警察から事情聴取を受けていた堀本和歌子・福岡市議(41)。堀本氏が所属する日本維新の会は、10月26日付で離党届を受理したことを発表した。地元紙記者はこう話す。
「本人は『リツイート感覚でやった』などと事実関係を認めており、明日記者会見し、議員辞職する方向だと言われています。ビラを撒かれたのは来春の統一地方選で対立候補となる参政党の新開裕司・元衆院議員です。
堀内市議は2019年に行なわれた福岡市議会議員選挙で、落選した新開氏とは124票差。ギリギリの最下位当選でした。その新開氏が来春の選挙で再び対立候補になることを不安視し、今回の騒動を起こしたと見られています」
ビラには、オレンジ色の大きな文字で〈新開ゆうじです! 旧統一教会の式典で元衆議院議員として偉大なる韓鶴子様に韓日トンネルへの賛意と、祝辞を述べさせていただきました!〉と書かれていた。
被害者となった新開氏が本誌の取材に応じ、騒動の経緯を語った。
「ローラーで選挙区に配るのではなく、明らかに私の支援者の方たちのところに、ピンポイントで配付されていました。ビラを持って警察に行ったのですが、『名誉毀損などは難しい』と言われたため、証拠になるようビラが配られた場所付近の防犯カメラ映像を集めたのです。
そこには黒づくめでマスクをした人物が車に乗って回っている様子が映っていて、その中の一つに車両のナンバーが映っていた。それを弁護士を通して陸運局で調べてもらったところ、所有者が堀本氏であることが分かったのです。それで、弁護士と相談して刑事告発をしました。
防犯カメラの映像に時間が出ていたのですが、深夜の1時過ぎから5時過ぎまで、少なくとも夜中の4時間はこのビラを配るために使っていたようです」
ただし、新開氏はビラの内容については、「事実です」と認める。
「日韓トンネルは地元のことでもあり、旧統一教会のイベントに出席して祝辞を述べたのは事実です。が、思想的に同調していたわけではなく、今後、付き合いを持つつもりもありません」(同前)
一方の堀本氏とはどういう人物だったのか。堀本氏と同じ会派に所属する福岡市議はこう話す。
「こんなことをやるような雰囲気の人ではなかったので、驚いています。真面目な人ですよ。地元の人たちの声も細かく聞いているし、彼女には将来もっと活躍するという期待があったので、とても残念です。会派としては貴重な女性議員ですしね。
少し不思議だったのが、誰も彼女の学歴を知らないこと。ブログなどにも書いていないですし、私もモデルをやっていて、独身であるということだけしか知りません」
地元を震撼させた今回の騒動。来春の地方統一選はどうなるのだろうか。