大人気ドラマで“再ブレーク”、演技派のカメレオン女優、プライベートでも「母は強し」といろいろなタイプがいて──今期ドラマに出演するベテラン女優の活躍ぶりについて、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが綴ります。
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「“おばさん女優”はツライのよぉ〜」とは青山学院大学時代からの友人で女優の名取裕子サン(65)のボヤキ。5年前、東京・東麻布の『かねいし』で一緒にお好み焼きを食べていたそのときは、「土曜ワイド劇場」(テレビ朝日系)がレギュラー放送ではなくなったタイミングでした。
同じ“2時間ドラマ”では、「火曜サスペンス劇場」(日本テレビ系)も2005年に終了。名取サンは“火サス”では『松本清張の指』や『ミスティーガール紅子』に主演、“土ワイ”では、いまも再放送される大人気シリーズ『法医学教室の事件ファイル』に主演しています。「金曜エンタテイメント」(フジテレビ系)でも『地獄の花嫁』シリーズがありましたし、「女と愛とミステリー」(テレビ東京系)にも多数出演していましたから、確かにこうした枠が全部なくなってしまったのは「ツライ」ことだったかもしれません。
でも、今期はそのテレ東で“2時間ドラマのレジェンド”が大集合する「ドラマプレミア23『警視庁考察一課』」がスタートしました。あの秋元康さん(64)の企画・原作のため、船越英一郎サン(62)が崖に行くのをはじめ、各局の2時間ドラマのパロディーが随所に入りまくるとか。名取サンは、山村紅葉サン(61)や高島礼子サン(58)らと共に、それぞれ過去の経験を生かして難事件解決に向け、考察を繰り広げていらっしゃいます。
自分が「F3層」(50才以上の女性)だから目がいくのかもしれませんが、10月期のドラマには、その年代の女優さんが数多く出演されているように思います。
10月20日にスタートした『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)は、『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(同)シリーズを書いてきた中園ミホさん(63)の脚本。看護部長役に寺島しのぶサン(49)、その寺島サンにつらく当たる事務長役に浅田美代子サン(66)が出演されています。寺島サンは7月期の『競争の番人』(フジテレビ系)、浅田サンは『赤いナースコール』(テレビ東京系)から、2クール連続で出演されていらっしゃるのは立派ですよね。