元祖バラドルの代表格といえば、タレントの森口博子(54才)。10月下旬の深夜、都内でラジオの生放送出演を終えて駐車場に出てくると、スタッフらに笑顔で手を振り、帰りの車に乗った。上下紫の服装からは細身のスタイルがはっきりと分かる。その体型は、20代のアイドル時代からほとんど変わらぬままである。
このラジオ番組でも、若手お笑いコンビEXITのりんたろー。(36才)から「すごいおきれいですけど、美容芸人としては、どうしたらそういられるのか教えてほしいです!」と請われて、「肌が弱いからパックもしたことないし、エステも行ったことないの。化粧水をつけるぐらい」と、少しうれしそうに恐縮した。
自然体を強調する森口だが、人気最絶頂だったバブル時代からの超多忙なスケジュールを乗り越えた末につかんだ健康だという。
中山美穂(52才)や斉藤由貴(56才)らと同じアイドル全盛時代の1985年に、人気アニメ『機動戦士Zガンダム』の主題歌『水の星へ愛をこめて』でデビューした。デビュー曲以降はほとんどヒットに恵まれずに、当時はまだ珍しかったアイドルが体を張って笑いを取るバラエティータレントに転身。やがて、工藤静香のモノマネや饒舌なトーク力で頭角を現すと、睡眠2~3時間、テレビ番組で顔を見ない日は無いまでに急成長した。トップアイドルに負けず劣らずの多忙を極めるまでになった。
「バラエティーに引っ張りだこな上に、1991年には映画『機動戦士ガンダムF91』の主題歌もヒットさせて、NHK紅白歌合戦には6年連続で出場。今でいえば、番組MCも上手な指原莉乃さんのような存在でした」と、ある芸能関係者は振り返った。
その代わりに、体は徐々に悲鳴を上げていったという。SMAPと共演したバラエティー番組『夢がMORIMORI』のころ(1992~1995年)からは、たびたび体調を崩すようになり、30代前半には本格的に内臓を痛めた。
森口はある雑誌のインタビューで「ずっと歌手として生きていきたい思いもあったので、そのときからは仕事の内容も変えて、毎朝ストレッチをしたり、食生活も見直して、のどを痛めないために刺激物や避けるなど、健康最優先の生活に切り替えました」と明かしている。
また、20代に2回、30代で1回と男性からプロポーズもされていたと明かすが、結局は、歌手の仕事が好きすぎて、長らく独身のまま。コツコツ積み上げてきた実績とコンスタントに担当し続けているガンダムシリーズの楽曲が評価されて、今でも日本中でコンサート三昧の日々である。