いつの時代も世間を騒がせるのが、有名人の不倫だ。いくら隠れて不倫していても、結局外に漏れてしまうのはどうしてなのか。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが分析する。
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不倫を成就させて結婚した人にはよくないことが起こる
ずいぶん前のことですが、「身の回りの面倒なことをすべてやってもらっているのだから、不倫している女性は相手男性の奥さんに感謝すべき」と言っておられたのは脚本家で作家の内館牧子さん(74才)でした。
さすがは内館さん!!と感心すると同時に、「でも不倫女性って、そういう面倒なことを自分でやりたくなっちゃうものですよね?」と返した記憶があります。
もちろん、不倫相手の男性の身の回りのすべてをやってあげることなどできませんから、それは叶わぬ夢。その有り余る想いで男性の仕事まわりを手伝いすぎてしまうのが、職場不倫の典型的なパターンといえましょう。
そして、彼は私がいたから成功できている……という想いに陥るのです。奥さんが、彼のビジネスをサポートできていない(本当は陰で支えているのに)と大きな勘違いをして、「何もできない」奥さんよりもビジネスパートナーである私の方が上というふうにマウントをとりまくるのでした。
でも、結果、男性が妻や家族のもとに戻る……ということになると「好きだった」気持ちがいっきに恨みへと変わってしまって、ご家族もろとも「おとしめてやる」という想いになるのも“パターン”な気がします。
だからでしょうか、「不倫は汚いから嫌い」と言っていたゲイの友人がいます。確かに決して美しくはない“感情”だらけのように思います。
私は20代最後の年に不倫略奪による離婚を経験していることもあり、「許せない」と思うタイプ。さらに、不倫を成就させて結婚した人にはよくないことが起こるとも思っています。別に私が念を送っているワケではなくて(苦笑)、芸能界の不倫史をひもといてみても、それは厳然たる事実なのです。
過ぎたことですから、一つひとつ固有名詞は挙げませんが、不倫を成就させても幸せはそうは続かなくて、
●略奪した女性が一仕事、終えたと思ってしまうのか、男性への気持ちが途端に冷めてしまう
●男女そろって恋愛体質だったり、成功体験の熱を帯びたままだったりするからか、比較的すぐ、また別の人との不倫に走ってしまう
●不倫略奪婚は「無理な結婚」ゆえ、双方の親御さんをも傷つけることとなり、ご高齢とも相まって不幸にも、お亡くなりになってしまう
……というケースが思い出されます。『女性セブン』の読者の皆さんには細かい説明は不要でしょう。そう、アノ人やアノ夫婦たちです。