主演するドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』(フジテレビ系)での長澤まさみ(35)の熱演に注目が集まっている。同作は、冤罪がテーマの社会派サスペンス。長澤はスキャンダルでエースの座を追われた女子アナ・浅川恵那を演じ、死刑が確定した男の冤罪を晴らすべく取材に奔走していく。
その長澤の熱演にネット上では、〈じわじわはまりつつあります。長澤まさみちゃんキレイ〉〈長澤まさみさん本当に硬軟併せ持つ素敵な女優さんになられた〉などと賞賛の声が上がっている。
2005年、長澤が主演した映画『タッチ』でメガホンを握った犬童一心監督もこう絶賛する。
「彼女は30代になってから、“俳優の仕事を通じて自分が世の中に対してできることは何か”というのをすごく意識しているように感じられます。『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)みたいなエンターテインメント作品で徹底して人を楽しませる役柄を演じる一方で、『エルピス』のような社会に対して問題提起をして、世の中を良くしていくきっかけになり得る題材にもちゃんと関わっていく。そういう決心をしてやっているんだと思うんです。いま、まさみちゃんみたいに華やかさとスター性を持ったまま、社会性のあるシリアスな作品でも存在感を発揮できる女優さんはほとんどいません。流石の一言につきます」
2021年には日本を代表する映画賞である「ブルーリボン賞」の歴史上で初となる2年連続の主演女優賞に輝くなど、高い評価を得ている長澤だが、犬童監督は彼女の高校生時代からスター性を感じていたという。
「『タッチ』を撮影していた頃から、画面の中での立ち姿がとにかく映えて、“全身で良いなあ”という感じがしましたね。この“全身で良い”というポイントは、僕が思うにスターにとっての一番重要な要素なんです」
長澤の立ち姿からは、あの“昭和のスター俳優”に相通ずるものを感じたという。
「僕の中では小林旭もすごく“全身で良い”んですよね。海外の俳優だとクリント・イーストウッドやキャサリン・ヘプバーンもそれに該当する。まさみちゃんには、そうした名優たちにも比肩する、独自の世界感を作り出す力や魅力があると思います。今後の『エルピス』でもそういうまさみちゃんの力を存分に発揮していってほしいですね」(犬童監督)