大手牛丼チェーン「すき家」の札幌市内の店舗で、“深夜の野外で薄着のままスタッフに接客トレーニングをさせている”という動画が拡散し、波紋を広げている。Twitter上で拡散されている動画では、店舗の駐車場でスタッフ2名が配膳らしき動作を繰り返している。上司らしき人物もすぐ傍らに立ち、動きをチェックしているように見える。
11月下旬、深夜0時頃の札幌市の気温は約4度だ。動画に映るスタッフ2名は、制服だけを着ており、特にコートなどを羽織っていない。Twitter上では、〈これはパワハラでは?〉〈意味のない根性論〉〈ブラック企業だ〉など、すき家に対する批判が噴出した。
この動画について株式会社すき家の広報に問い合わせたところ、意外な答えが返ってきた。
「こちらのスタッフたちは、すき家の接客コンテストの出場者なんです」(広報担当、以下同)
実はすき家では、全国の従業員代表が接客や提供時間といったサービスのクオリティを競うコンテスト「KOSS-1グランプリ」(KOSSは、「きれいなお店で・おいしい牛丼を・スマイルで・素早く提供する」の頭文字)が年に1回開催されている。
「すき家は海外にも出店しており、その全店舗で競い合うわけですから、かなり大規模なコンテストになります。そのため出場者のモチベーションも非常に高いです。
当該動画に映っているスタッフたちが自主トレーニングを申し出て、そこに担当マネージャーが付き添った形です。スタッフのシフトの都合上、たまたま深夜のトレーニングになりました。店内のお客様のご迷惑にならないように、10~20分ほど店の外で動作トレーニングを行ったところが撮影されてしまったようです。
上司から何か指示があったわけではなく、スタッフたちの自主性によるものですが、たまたま通りがかった方にどのように見えるか、もう少し配慮すべきだったかもしれません」