ライフ

種田山頭火「生誕140年」─終焉の地で思う「人生のしまい方」

新潟・長岡の写真館で記念に撮影(写真提供/春陽堂書店)

種田山頭火。新潟・長岡の写真館で記念に撮影(写真提供/春陽堂書店)

 2022年12月3日は、自由律俳句の巨人・種田山頭火(たねだ・さんとうか)の生誕140年にあたる。出身地である山口や出家得度した熊本など、ゆかりの深い土地では今年、記念イベントや企画展などが開かれ、再び山頭火に注目が集まっている。

 終焉の地である愛媛県松山市には、最晩年を過ごした「一草庵(いっそうあん)」とともに、多くの句碑が残されている。その名句の数々は、没後80年あまりを経てもなお決して古びることなく、現代人の心にも響く──。

 * * *
 種田山頭火(本名・正一)は1882(明治15)年12月3日、山口県佐波(さば)郡の西佐波令村(現在の防府市西佐波令)に生まれた。「大種田」と呼ばれるほどの大地主の家だったが、酒造業を営む父が放蕩(ほうとう)して零落。山頭火が10歳の時に母が自殺した。

 進学した早稲田大学を神経衰弱症のため中退したのち、地元で父とともに酒造業を再開するも、30代半ばで失敗・破産。夜逃げ同然で妻子と共に熊本に移り住んだが、そこでも安定した暮らしは続かなかった。

 単身で上京、再び神経衰弱で退職、関東大震災被災などを経て、熊本に戻り、泥酔の末にたびたび醜態をさらした。猛省・自戒の日々を送り、ついに42歳で出家得度する。

関連記事

トピックス

中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
X子さんフジ退社後に「ひと段落ついた感じかな」…調査報告書から見えた中居正広氏の態度《見舞金の贈与税を心配、メッセージを「見たら削除して」と要請》
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレが関東で初めてファンミーティングを開催(Instagramより)
《新メンバーの名前なし》ロコ・ソラーレ4人、初の関東ファンミーティング開催に自身も参加する代表理事・本橋麻里の「思惑」 チケットは5分で完売
NEWSポストセブン
中居氏による性暴力でフジテレビの企業体質も問われることになった(右・時事通信)
《先輩女性アナ・F氏に同情の声》「名誉回復してあげないと可哀想ではない?」アナウンス室部長として奔走 “一管理職の職責を超える\"心労も
NEWSポストセブン
濱田淑恵容疑者の様々な犯罪が明るみに
【女占い師が逮捕】どうやって信者を支配したのか、明らかになった手口 信者のLINEに起きた異変「いつからか本人とは思えない文面になっていた」
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
「スイートルームの会」は“業務” 中居正広氏の性暴力を「プライベートの問題」としたフジ幹部を一蹴した“判断基準”とは《ポイントは経費精算、権力格差、A氏の発言…他》
NEWSポストセブン
大手寿司チェーン「くら寿司」で迷惑行為となる画像がXで拡散された(時事通信フォト)
《善悪わからんくなる》「くら寿司」で“避妊具が皿の戻し口に…”の迷惑行為、Xで拡散 くら寿司広報担当は「対応を検討中」
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”4週連続欠場の川崎春花、悩ましい復帰タイミング もし「今年全休」でも「3年シード」で来季からツアー復帰可能
NEWSポストセブン
騒動があった焼肉きんぐ(同社HPより)
《食品レーンの横でゲロゲロ…》焼肉きんぐ広報部が回答「テーブルで30分嘔吐し続ける客を移動できなかった事情」と「レーン上の注文品に飛沫が飛んだ可能性への見解」
NEWSポストセブン
佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ
「スイートルームで約38万円」「すし代で1万5235円」フジテレビ編成幹部の“経費精算”で判明した中居正広氏とX子さんの「業務上の関係」 
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン