大人顔負けの存在感で、映画やドラマ、CMなど幅広く活躍するキッズスターたち。彼らは普段、どんなことを考えているのか。ドラマ『テセウスの船』など話題作に出演した番家天嵩(10才)に聞いた。
5才のとき、映画『二宮金次郎』(2020年)の子役の一般募集で、みごと金次郎の弟・富次郎役に決まり、デビューしたのが天嵩くん。
「そのときは演技とかじゃなくて、(ケータリングの)お菓子がもらえるのが楽しかった」と言うが、その後、「もうちょっとやってみたい」と、お母さんに話し、俳優を続けることになる。
「撮影中は待ち時間が長くても、静かに待機していられる子だったので、やりたいと言われたときに“いいんじゃない”と言いました」(お母さん)
その後、2時間ドラマに野球少年の役で出演し、丸刈りにした直後に『テセウスの船』(TBS系)のレギュラーも決まり、この年は、CMやドラマ、映画と引っ張りだこになった。
「せりふは長いと難しいけど、短いときは、かか(母親)が言ってくれるから、それを覚えるだけ。夜言ってもらってから寝ると、朝、完璧なんです」(天嵩くん)
お母さんによると「これは、子役あるあるみたいです。夜うろ覚えの状態で眠ると、翌朝はせりふが入っている。ほかの子役のお母さんからも同じことを聞いたことがあります」と言う。
いまは現場で会う“家族”が楽しみだという天嵩くんは、長期撮影のクランクアップでは、いつも大泣き。
「いちばん印象に残っているのは『テセウスの船』。待ち時間に遊んでくれて、みんな優しかった!」
【プロフィール】
番家天嵩(ばんか・てんた)/2012年11月16日生まれ。神奈川県出身。主な出演/ドラマ『テセウスの船』(TBS系)の佐野慎吾役、ドラマ『MIU404』(TBS系)では桔梗ゆたか役で3〜8話、映画『サバカン SABAKAN』、東急リバブルや旭化成サランラップのCMなどに出演。
取材・文/苗代みほ 撮影/平田貴章
※女性セブン2022年12月15日号