「若々しい」とほめられたい“同窓会”、女っぷりを競い合う“女子会”、「きれいだね」と言われたい“デート”……そんな特別な日に向け、「やせるぞ!」と決意したものの、結果が出せないまま前日になっていた──。そんな経験は誰にもあるはず! しかし諦めるのは早い。“やせ見え”のためのファッションのテクニックを紹介します。
体形を隠したいからとゆとりのある服を選びがちだが、実はNG! ここでは元のスタイルを少し変えるだけでやせて見える着こなし方を伝授します。
【教えてくれたのは……】
スタイリスト・木村柚加利さん/2001年にファッションスタイリストとして独立。書籍や雑誌などで活躍。ファッションのほか、料理やクラフトなどのスタイリングも手がける。
ゆったりは逆効果! ウエストにメリハリを
大人のぽっちゃりさんがお出かけ着に選びがちなのが、プリーツが施されるなどした切り替えなしのワンピース。
「だって、これなら体形がカバーできて安心でしょ」
とは、女性セブンの名物・オバ記者こと野原広子さん(65才)。ところが自分の写真を見て、
「うっそー、太って見える」
とがっくり。
「体形を隠したい人は、ゆったりしたサイズの服を選びがちですが、ウエストにメリハリがなかったり、サイズが合わないと太って見えます」
こう指摘するのはスタイリストの木村柚加利さんだ(「」内以下同)。自分のサイズに合うワンピースがない場合は、ツーピースなど、トップスとボトムスがセットになっている服を選んだ方が、ウエストにメリハリが出て細く見える。
「寒さが増すと、タートルネックやハイネックなど、首元の詰まった服を選びがちですが、これらも要注意。特にバストが大きい人は、首から胸にかけて膨張して見えます」
襟の詰まった服を選ぶ場合は、スカーフや大きめのネックレスなどで胸元にVラインを作るなどして縦のラインを強調するといい。
“シャツイン”は一部しか見せない!
上手に流行を取り入れたいというのも女心だが──。
「スカートやパンツの中にトップスを入れる“シャツインスタイル”が流行していますが、ぽっこりお腹と大きなお尻を強調してしまうため、太って見えることも。流行だからと何でも取り入れるのは間違いです」
大人のぽっちゃりさんにおすすめは、インしている部分の大半をカーディガンなどで隠す方法(パンツ、ロングスカートの「OK」を参照)。こうすることでお腹を目立たせず、ウエストラインが作れる。
「フレアパンツも流行していますが、これは足腰の形を隠すのに最適。ただし、ゆったりしたワンピースと同様、より太く見えてしまうので、3〜5cmの高さのヒールをはいて足元を締め、スッキリ見せましょう」
◆Situation:同窓会/Item:ワンピース
「体形を気にするあまり、服全体にプリーツが入ったワンピースなどを選びがちです。しかし、体形にメリハリがない、首が詰まっている、ふわふわ質感—といった服は太って見えます」。ベルトなどでウエスト部分を締める、あるいは、ヒラヒラした素材は見せペチコートぐらいにし、硬めでしっかりした生地を選ぶのが◎。
◆Situation:女子会/Item:パンツ
「流行のロングシャツにフレアパンツ、スニーカーを組み合わせ、若々しさを強調したスタイルですが、40代以上だとだらしない印象に。縦縞のシャツは本来、スッキリ感を出せますが、ここまで丈が長いとメリハリがなく逆に太って見えます」。パンツとロングカーディガンのセットアップにすると、シャツをインしてもお腹まわりが隠れ、フォーマルな印象を与える。
◆Situation:デート/Item:ロングスカート
「トップスに選んだアンサンブルは首まわりが詰まっているうえ、上半身全体が同じ色なので、メリハリがなく太って見えます」。カーディガンを腰まわりが隠れるロング丈にして、中に着るブラウスはVネックを。さらに首元に棒タイがついていると、全体が縦長に見えて細い印象を与える。
【プロフィール】
オバ記者・野原広子さん/1957年、茨城県生まれの女性セブン記者。『いつも心にさざ波を!』を連載中。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。
取材・文/上村久留美 撮影/楠聖子
※女性セブン2022年12月15日号