サムライブルーが日本中を興奮の渦に包み込んだ。サッカーW杯カタール大会で、ドイツ、スペインと世界の強豪を打ち破った日本に対して、海外メディアはこう絶賛した。
〈日本にハッタリはなかった〉(スペイン通信)
元日本サッカー協会副会長・釜本邦茂氏も後輩たちの健闘を称える。
「まさかドイツやスペインに勝つとは。僕らが現役の頃よりも格段に進歩したと思う。ヨーロッパで活躍する選手らが堂々と強豪と競い合い、互角に渡り合った。今大会は大きな自信になったはず」
惜しくもベスト8入りは果たせなかったが、日本代表を率いた森保一監督は帰国後の記者会見で「選手たちは『新しい時代』を見せてくれた」と今大会での躍動を讃えた。
大きく成長した日本代表。早くも4年後のW杯米国・カナダ・メキシコ大会への期待が膨らんでいる。サッカージャーナリストの財徳健治氏が語る。
「今回の代表は、20代前半から半ばの若い選手が多かった。高速ドリブルで魅せた三笘薫(25)やドイツ戦とスペイン戦で豪快なゴールを決めた堂安律(24)、10歳でスペインに渡ってFCバルセロナの下部組織に入った久保建英(21)ら今大会で目立った選手たちは、次のW杯も代表入りする可能性が高い。
さらに下の世代には、スペインの超名門であるレアル・マドリードの下部チームで活躍する中井卓大(19)のような10代の逸材がいる。吉田麻也(34)や長友佑都(36)らベテラン勢が代表引退となれば痛手ですが、一方でこうした若い芽が順調に成長すれば4年後はさらに成熟した好チームになるでしょう」
日本にとってさらなる追い風となりそうなのが森保一監督の続投だ。6日には、日本サッカー協会が2年間の続投要請を出す方針であることが報じられた。
「この契約は、4年後のW杯までの延長をオプションとしたものです。今大会の結果を受けて、森保監督の手腕を高く評価し直した協会員も多い。帰国後に生出演した報道番組で森保監督は正式なオファーはないとしながらも続投に意欲を見せている。次のW杯も指揮を執る可能性は高い」(スポーツ紙記者)