11月のミサイル発射実験で第2子とみられるキム・ジュエと手をつないでいる写真などが北朝鮮メディアで報じられた、金正恩・朝鮮労働党総書記。北朝鮮の国民の間ではキム・ジュエの話題でもちきりになっているという。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じている。
金氏が娘や妻とともにミサイル発射実験の場に現れたことについて、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は「ミサイル発射の際の父娘の姿は、金正恩総書記の国と家族への献身を象徴している。金正恩総書記は核戦力強化の重要な節目となる歴史的な大型戦略兵器の試射を、愛する娘と妻とともに自ら指導しにきたのです」と論評している。
咸鏡北道の情報関係者はRFAの取材に対し、「金正恩の娘と同じ年頃の子供を持つ女性たちも、彼女が着ている白い綿の服や靴に興味を持っているようだ。かなり質の良いものだが、基本的には普通の子供たちと同じような格好をしている」と語っている。
また、「偉大な指導者の家族に関する情報を知るのは簡単なことではない。たとえ知っていても、決して他人に話してはいけない秘密だ。この慣習を破ってまで、(金正恩が)自ら娘を公開するのには、何か目的があったはずだ」とも指摘している。
これに対して、韓国の権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官は、韓国メディアに対して、「金総書記が娘を連れて、ミサイル発射に臨んだのは、ミサイルが攻撃的なものではなく、防衛的なものであることを示すためだったのかもしれない。いろいろな解釈があるため見極めなければならない」と述べている。