漫才日本一を決める『M-1グランプリ2022』決勝戦が12月18日に開催され、ウエストランドが優勝した。
過去最多となる7261組のエントリーがあった今年のM-1。決勝戦は、ウエストランド、カベポスター、キュウ、さや香、真空ジェシカ、ダイヤモンド、男性ブランコ、ヨネダ2000、ロングコートダディ、敗者復活戦から勝ち上がったオズワルドの全10組で争われた。このなかから、さや香、ロングコートダディ、ウエストランドの3組が最終決戦に進出し、7人の審査員のうち、6票を獲得したウエストランドが優勝した。
個性的なコンビが多く決勝戦に進出したことで、審査員泣かせになりそうだと事前に言われていた今大会。さらに、今回が初めて審査員を務める山田邦子にも注目が集まった。
緊張感のあるなか決勝戦が始まると、山田は1番手のカベポスターに84点をつけ、さらに2番手の真空ジェシカには95点をつけた。84点は今大会で全審査員のなかでの最低点だったため、ネットでは、
〈結果はともかく山田邦子のカベポスターへの採点は酷かったわ〉
〈カベポスター…山田邦子さんの得点が可哀想だった〉
など、審査が辛すぎるのではないかとの指摘も多かった。
「1番手と2番手の点差は11点もあったので、邦子さんはかなり点差をつけるタイプの審査になるのではないかとちょっとだけ不安になりましたが、上位の組については、ほかの審査員とも近い点数でしたし、意外と納得できる点のつけ方でしたね。
昨今のM-1はレベルが上がりすぎていることもあり、点数が高くなる傾向があったんですよ。いわば点数のインフレが起きているなかで、全体的に低めにつけていた邦子さんはむしろフェアな審査をしていたと見ることもできると思います」(お笑い関係者・以下同)
審査については、M-1における長年の課題とされている。
「M-1の審査基準は明確に決まっているわけでなく、審査員ごとに見るポイントも評価するポイントも変わってきます。だからこそ、複数の審査員で審査することに意味があると言えるのも事実なんですが、多様なネタが増えている最近の大会では、審査員ごとの“ブレ”が出てしまうんです」