昨年は皇室関連のニュースが世間を賑わせた。一方で今年は、皇位継承問題をはじめ、皇室改革が先送りできない課題となる。変わりゆく社会の中で、天皇制をどのように維持していくべきか。皇室に詳しい王室ジャーナリストの多賀幹子氏、国際政治学者の三浦瑠麗氏、ニューヨーク州弁護士の山口真由氏に語ってもらった。【全3回の第3回。第1回から読む】
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国際結婚という選択肢
多賀:今年は佳子さまのご結婚も気になります。
三浦:小室夫妻の結婚騒動で皇族と結婚する一般人のハードルが上がりました。メディアの餌食になりたくない一般男性は躊躇するでしょう。メディアには真摯に反省していただきたいですね。
山口:この際、日本人にこだわらず国際結婚でもいいのでは?
多賀:欧州の王室は国際結婚が当たり前です。デンマークのメアリー皇太子妃はオーストラリアから嫁いできたし、オランダのマキシマ王妃はアルゼンチン出身です。
三浦:日本のメディアは語学能力が高くないので、国際結婚ならお相手の男性にも取材しにくいかもしれません。
多賀:とくにロイヤルがない国の人々は、ロイヤルに大変な憧れを抱いていますから。
山口:将来の天皇である悠仁さまの結婚相手も同じ問題を抱えますね。
多賀:悠仁さまはお茶の水女子大学附属小・中に通われましたが、私はその大学出身なので、悠仁さまの学校生活の情報が集まりました。同級生の女子生徒の親は「悠仁さまから好意を持たれたら将来苦労するから、あまりお近づきにならないように」と娘に言い聞かせていたそう。親としては将来“お嫁さん候補”として娘の名前が出たら困るのでしょう。
三浦:皇室に嫁ぐ一般女性はとにかく大変な思いを強いられる。悠仁さまと結婚する女性には、お世継ぎのプレッシャーもかかってしまうでしょう。
山口:今は体外受精の技術があるから、悠仁さまに嫁ぐ女性は20代の時に卵子をたくさん凍結しておけば、高い確率で男子が産めると思います。どうしても男系男子の血統が大事なら、今のうちに男性皇族の精子を凍結しておくべきかもしれません。進化する科学技術もまた、皇室の維持のために無視できないのでは。