正月太りを克服すべく、2010年に大流行した「ロングブレス・ダイエット」提唱者の美木良介に、結果が出るダイエットの秘訣を聞いた。
「脂肪を減らすだけのダイエットだと、伸びきった皮膚がそのまま残ってたるむんです。でも、私が提唱するロングブレスは脂肪を減らしつつインナーマッスルを鍛えるので、皮膚がダルダルになりません」
一過性のブームに終わらなかった理由を、俳優・美木良介はそう解説する。
30歳から52歳まで激しい腰痛に悩まされ、10分続けて立つことも座ることもできなかった美木は、2011年に自ら編み出した健康法「ロングブレス」で痛みのない生活を取り戻した。と同時に副産物であるダイエット効果が世間で注目され、ついに「ロングブレス・ダイエット」としてテレビで何度も特集を組まれるほど話題となった。
ロングブレス実践者には、大企業の経営者が多数含まれている。
「短時間で身体に結果がでるから、とくに経営者のような効率を重要視する方々に受けるのでしょう」
インナーマッスルを鍛えるとはいえ、座ったままでも寝たままでも行なえるのが、通常の筋トレとは違う点だ。病気で体が思うように動かせず体力が落ちてしまった人も、ロングブレスなら筋力をつけられる。今も美木は「在宅勤務者用」「高齢者向け」「肩こり解消」など対象者別にメニューをアレンジしてロングブレスを伝え続け、今後は老人ホームへの指導を増やしたいと意欲を燃やす。
なお、50歳を超えた人は、あえて体重を減らさないのがポイントとか。
「体重がある人のほうが長生きできると言われています。減らすべきは、サイズと脂肪。脂肪が減っても筋肉がついて体重は一緒のまま、というのがいいんです。ロングブレスなら、『ポッコリお腹が1週間でマイナス10cm』なんてラクに達成できますよ」
【プロフィール】
美木良介(みき・りょうすけ)/1980年から俳優活動を開始。腰痛の克服法としてロングブレスを発案し、現在「ボディデザイナー」の肩書も持つ。
※週刊ポスト2023年1月13・20日号