「『保存しておけばいずれ価値が上がる』という考え方は1980年代以前には浸透しておらず、昭和のアイドルグッズは貴重です」
こう語るのは東京・八幡山にある「カルチャーステーション」の田川修さん。同店はお宝ブーム沸騰前の1991年に創業した。
「買い取り希望の方には主に3つのパターンがあります。結婚や終活のための整理、以前のコレクションを売って新たな収集を始めるための資金作り、年末の大掃除による処分です」
店で特に人気の高いアイドルは桜田淳子、河合奈保子、中森明菜だという。
「基本的に無名時代やデビュー当時のグッズには希少性があります。また“売り”の部分があるかも重要です。森高千里さんなら脚が写っているか、榊原郁恵さんや河合さんなら水着の写真だと価値が上がります。松田聖子さんは“聖子ちゃんカット”の頃の需要が高いです」
どこからでも購入できるオンラインショップも充実している同店のラインナップを一部紹介しよう。
●森高千里 シール 5500円
シングル「17才」時期の販売品。森高の場合、脚が写っているかが重要。“初期グッズ”も大事な要素。
●森高千里 テレカ50枚セット 10万円
ファンクラブ(FC)会報「珠里亜」1号から50号の表紙をテレホンカードにした「ジュリア/Julia Volume 50 Memorial Special」。FC限定の上に、コンプリートされているため高額に。
●森高千里 カード型電卓 8800円
デビュー6年目の1992年、新星堂でのアルバム「ROCK ALIVE」購入者に配布された珍品。手のひらに収まる小さいサイズで持ち運びにも便利。
●中山美穂 缶ペンケース 1980円
近年、歌手活動を再開したミポリン。文房具屋などで売られており、一般に流通していたため高値はつかないが、当時の価格の4倍弱になっている。