結成40周年を迎える男性デュオのバブルガム・ブラザーズ。ブラザー・コーンさんは、67歳となった今も精力的にソロで音楽を続けている。平成、令和と歌い継がれる名曲『WON’T BE LONG』のレコーディング秘話、そして役者の道へと進んだ相棒・トムさんとの本当の関係についてコーンさんが語った。【全3回の第2回。第1回から読む】
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『WON’T BE LONG』は6枚目のアルバム『BORN TO BE FUNKY「ファンキーで行こう!!」』のなかの1曲で、先行シングルとして1990年にリリースしました。歌っているのは僕1人。トムは「オリオリオリオ」などと合いの手を入れながら踊るだけ。なぜかというと、実はたまたま。レコーディングのとき、いつもトムと「これはオレが2番歌うから、トムは1番ね」「じゃあコーンちゃん、これは1番歌ってよ。オレが2番歌うから」という感じで振り分けながら録っていて、トムが1人で歌っている曲もあるんです。
で、『WON’T BE LONG』のボーカル録りのときは、どっちがどう歌うか決めないまま、トムがパチンコに行ったまま帰ってこなかったんです。
とりあえずオレ1人で録って、あとでトムに確認したら「それでいいよ」ということだったので、そのままの音を使うことになりました。そして、次のシングルをどうするかというレコード会社の会議のとき、7人満場一致で『WON’T BE LONG』が選ばれた……ということだったのです。でも、その後、移籍したユニバーサルミュージックで『WON’T BE LONG~Roots~』を出したときは、トムが2番を歌っているんですよ。
ブラザー・トムとの出会い、そしてバブルガム結成
トムと出会ったのは、25、26歳の頃。新宿の飲み屋で出会ってすぐ、音楽の話やなんかで意気投合し、トムの家に泊まったりして毎日一緒に遊んでいました。トムも音楽をやっててピアノが弾けたので「じゃあ一緒にやろうよ」ってことに。2人ともアメリカの2人組のコメディアン、ブルース・ブラザーズの映画『ブルース・ブラザーズ』が大好きだったから、「ああいうのをやろうよ」ってバブルガム・ブラザーズを結成したんです。