2023年1月1日から動画配信サービス・ネットフリックスで配信されている人気ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』(以下IWGP、TBS系)。振り返れば、元TOKIOの長瀬智也や窪塚洋介、妻夫木聡、元NEWS・山下智久、渡辺謙、小雪……など超豪華な出演陣ばかりだ。池袋が拠点のギャング集団・G-Boysのワッキー役を演じた俳優・脇知弘さん(42)もその1人。『IWGP』の後、人気学園ドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)のクマ役で愛されるようになったが、脇さんのその後は──。(前後編の後編。前編から読む)
デビュー作『IWGP』がヒットし、脇さんの俳優としてのキャリアはその後、順調に進んだ。しかし、もともと俳優ではなく、お笑い芸人志望。“欽ちゃん”こと萩本欽一の事務所と勘違いして、現在の芸能事務所に履歴書を送ったのが俳優人生の始まりだった。
「『IWGP』は初めてのドラマだったので制作システムがまったくわからず、わからないなりに原作本を読んだり、ギャングの知り合いがいる事務所の先輩にギャングのファッションや歩き方を教わったりして撮影にのぞみました。
たとえば、バンダナを首に巻いていたのは、悪さをするときにバンダナを上げて顔を隠せるように、なんです。役者の仕事って面白いな、と思いました。大勢の役者やスタッフがワンカット、ワンカット全力で作り上げていく姿にも、すごく感動し、その後もずっと役者を続けてきました」
2002年に放送が始まった『ごくせん』に、脇さんは生徒役の1人として出演。金髪、コワモテでけんか早いが、恋には純で食いしん坊、という愛されキャラを演じた。
「先生役の仲間由紀恵さんは、素顔も演じたヤンクミみたいに明るく楽しい人。みんなでカラオケに行ったとき、僕が『島唄』を歌ったら沖縄出身の仲間さんは自分からハモッてくれたんです。仲間さんは芝居もすごいですけど、歌もめちゃめちゃ上手で感動しました」
『ごくせん』出演中には、こんなエピソードも。
「渋谷のセンター街で中高生に囲まれたと思ったら、そのなかに、まだ高校生だった山P(山下智久)が制服姿で紛れていたんです。『久しぶり、脇クン!』って話しかけてくれました(笑)」
『ごくせん』はその後シリーズ化され、脇さんはそのすべてに出演し代表作となった。